【PFSOZ】美味しいお肉、いただきます!
駅弁祭りillust/102169037
で使う素材を探し求める
ヨナタンillust/101998566
シノギの真っ最中の
イルマーレファミリーの皆さん
チェロットさんillust/101967958
デリンジャーさんillust/102123133
ゴーグル=マスクさんillust/102067174
ノエルちゃんillust/102019124
にお弁当を届けた際に、
以前の鉄道旅行illust/102137700
で食べたシャララク思い出の味、
マンモストーンillust/102354521
のお肉を譲り受けます。
今回のメニュー
ネギ尽くし丼illust/102459399
ネギだけ白スープillust/102255090
ティティーシガーillust/102135333
ソルトキャンディーillust/102313208
※
「ご注文ありがとうございますっ!!
PaguBackPackです!お弁当をお届けに参りました〜〜〜!!」
おかもちをおろしたヨナタンが声を張り上げる。
なにしろ、指定された配達場所はただいま戦闘の真っ最中。
遠近にこだまする喧騒は耳を聾するばかり。
「あら、時間通りでございますわね。勤勉で大変よろしい。
さぁ、皆さま〜〜〜!お食事の時間でございますわよ〜〜〜!」
鉄火場のど真ん中とは思えぬ泰然とした佇まいの少女、
注文先であるイルマーレファミリーのボス代行、
チェロットラータ・イルマーレの一声で、
あれほど騒がしかった戦場が静寂に包まれる。
「オーケイ、お嬢。今日のメニューは」
「ぃよっしゃァ!待ってましたァ!!」
「あのっ!の、ノエルも頂いてもよろしいのですか!」
続々と集まってくる構成員はいずれ劣らぬ個性的な面々ばかり。
今回のメニューは、ネギさん渾身の葱たっぷりの
ネギづくし丼&ネギだけ白スープ。
デザートのティティーシガー、そして、
炎天下で働く皆さまへソルトキャンディーをサービスだ。
「WoW、こいつはRockだぜ・・・
この葱にはSoulが宿ってやがる」
「スープをかけて食べてもすっごく美味しいのです!」
「クッキーもお上品で食後が爽やかですわ〜〜〜!」
「塩飴はありがたいぜ・・・
オレの戦法はこの土地じゃちょいと暑すぎるんだよ」
いずれも好評なようで、和やかな食事風景にヨナタンの顔も綻ぶ。
・・・破壊の爪痕も生々しい室内からはあえて目を逸らす。
「では、僕はこれで・・・」
立ち去りかけたヨナタンを
長身の元バンドマン、デリンジャーが制止する。
「おっと、待ちなBOY。
このアジトの制圧が終わるまでは離れるな。OK?」
「まァ、俺たちの仕事が終わるまではここで大人しくしとくこった。
な〜に、すぐに片付けてやんよ!」
仮面の男、ゴーグル=マスクが頼もしく請け合い、
背に担いだ長槍を振りかざす。
・・・持ち方が逆な気がするが、全体に漂う
絶妙な胡散臭さからすれば些末事ではある。
「ぴゃ・・・ぴゃぁああああーーー!?
きました!忌煙會ですっ!!
こっちが余裕かましてお昼ご飯食べてることに気づいて
めちゃめちゃ怒ってますっ!!」
いち早く異常を察知したノエルの声に、
食べかけの弁当をテーブルに置いた一堂が立ち上がる。
「わっかんねぇかなぁ・・・」
ダイニングになだれ込むとんがり頭巾の集団を前に、
ゴーグル=マスクが徐に得物を突きつける。
いや、やっぱり向きが逆だって。
「オレは!食事を邪魔されるのが!
一番ムカつくんだよォォォォッ!!」
その怒りが具現化したかのような真っ赤な炎が
突き出された柄の先端から放射され、
忌煙會の構成員たちが次々に火だるまになる。
あ、そういう武器なんだそれ・・・穂先だと思った部分は
チョコレートだし。っていうか熱で溶けてない?
設計ミスなのでは?
後続の頭上にはデリンジャーが展開したクロスファイアが降り注ぎ、
チェロットへ迫る生き残りはノエルの意外なほど鋭い体術が退ける。
先程までの余裕も納得の圧倒的な戦力差・・・だったのだが。
天井からの怒声。見上げれば、崩れた屋根から構成員たちが
大挙して飛び込んでくる。
直下にいるのは・・・ヨナタンだ。
「・・・テメェら」
沈黙を守っていたゼオンが放つ、底冷えするようなドスの効いた声。
「俺様の舎弟をどうするつもりだオラァ!?」
魁獣拳法、百裂拳打・虎羅掌。
本性を露わにした剛腕が無数に分裂したかに見えるほどの
猛ラッシュが、襲撃者たちを上空へと叩き返した。
「OH・・・お嬢。コイツはちょいとショッキングだぜ」
殲滅したアジトの奥を検めていたデリンジャーが露骨に顔を顰める。
「マンモストーンの肉・・・?それもこれほどの量を」
マンモストーンの表皮からは貴重な素材が採取できる。
真っ当な狩人ならば討伐して食肉加工するよりも
生かして繰り返し採取するのが基本だ。
一方で、高級食材エレミートの係累である
その肉もまた貴重な珍味であり、
狩猟数の少なさゆえに希少食材として高値で取引されていた。
忌煙會はそこに目をつけ、生態系の保護など度外視した
乱獲を行ない、資金源にしていたのだろう。
「現地の環境を踏み躙る阿漕な遣り口。仁義に反しますわね」
顎に手を添え、思案したのも一瞬のこと。
「配達員さん。ヨナタンくんでしたわね。
このお肉、引き取っていただけるかしら?」
チェロットの意外な提案に、ヨナタンが戸惑う。
「えっでもこれ・・・いいんですか?」
「構いませんわ。すでに食肉加工されてしまった以上、
誰かに美味しく食べていただくことがせめてもの供養でしょう。
これだけの量ともなると、
飲食業者に捌いていただくほかはありませんわ。
あなた方なら、素敵なお弁当に仕上げてくださるものと
期待しておりますわよ?」
ヨナタンにとっても、鉄道旅行の際に舌鼓を打った思い出の味だ。
それがこんな、後ろ暗い取引に使われていたなんて。
・・・せめて、みんなに美味しく食べてもらわなくては。
「任せてください!美味しいんですよ、マンモストーン!
お弁当が出来上がったら、ぜひ食べてみてください!!」
で使う素材を探し求める
ヨナタンillust/101998566
シノギの真っ最中の
イルマーレファミリーの皆さん
チェロットさんillust/101967958
デリンジャーさんillust/102123133
ゴーグル=マスクさんillust/102067174
ノエルちゃんillust/102019124
にお弁当を届けた際に、
以前の鉄道旅行illust/102137700
で食べたシャララク思い出の味、
マンモストーンillust/102354521
のお肉を譲り受けます。
今回のメニュー
ネギ尽くし丼illust/102459399
ネギだけ白スープillust/102255090
ティティーシガーillust/102135333
ソルトキャンディーillust/102313208
※
「ご注文ありがとうございますっ!!
PaguBackPackです!お弁当をお届けに参りました〜〜〜!!」
おかもちをおろしたヨナタンが声を張り上げる。
なにしろ、指定された配達場所はただいま戦闘の真っ最中。
遠近にこだまする喧騒は耳を聾するばかり。
「あら、時間通りでございますわね。勤勉で大変よろしい。
さぁ、皆さま〜〜〜!お食事の時間でございますわよ〜〜〜!」
鉄火場のど真ん中とは思えぬ泰然とした佇まいの少女、
注文先であるイルマーレファミリーのボス代行、
チェロットラータ・イルマーレの一声で、
あれほど騒がしかった戦場が静寂に包まれる。
「オーケイ、お嬢。今日のメニューは」
「ぃよっしゃァ!待ってましたァ!!」
「あのっ!の、ノエルも頂いてもよろしいのですか!」
続々と集まってくる構成員はいずれ劣らぬ個性的な面々ばかり。
今回のメニューは、ネギさん渾身の葱たっぷりの
ネギづくし丼&ネギだけ白スープ。
デザートのティティーシガー、そして、
炎天下で働く皆さまへソルトキャンディーをサービスだ。
「WoW、こいつはRockだぜ・・・
この葱にはSoulが宿ってやがる」
「スープをかけて食べてもすっごく美味しいのです!」
「クッキーもお上品で食後が爽やかですわ〜〜〜!」
「塩飴はありがたいぜ・・・
オレの戦法はこの土地じゃちょいと暑すぎるんだよ」
いずれも好評なようで、和やかな食事風景にヨナタンの顔も綻ぶ。
・・・破壊の爪痕も生々しい室内からはあえて目を逸らす。
「では、僕はこれで・・・」
立ち去りかけたヨナタンを
長身の元バンドマン、デリンジャーが制止する。
「おっと、待ちなBOY。
このアジトの制圧が終わるまでは離れるな。OK?」
「まァ、俺たちの仕事が終わるまではここで大人しくしとくこった。
な〜に、すぐに片付けてやんよ!」
仮面の男、ゴーグル=マスクが頼もしく請け合い、
背に担いだ長槍を振りかざす。
・・・持ち方が逆な気がするが、全体に漂う
絶妙な胡散臭さからすれば些末事ではある。
「ぴゃ・・・ぴゃぁああああーーー!?
きました!忌煙會ですっ!!
こっちが余裕かましてお昼ご飯食べてることに気づいて
めちゃめちゃ怒ってますっ!!」
いち早く異常を察知したノエルの声に、
食べかけの弁当をテーブルに置いた一堂が立ち上がる。
「わっかんねぇかなぁ・・・」
ダイニングになだれ込むとんがり頭巾の集団を前に、
ゴーグル=マスクが徐に得物を突きつける。
いや、やっぱり向きが逆だって。
「オレは!食事を邪魔されるのが!
一番ムカつくんだよォォォォッ!!」
その怒りが具現化したかのような真っ赤な炎が
突き出された柄の先端から放射され、
忌煙會の構成員たちが次々に火だるまになる。
あ、そういう武器なんだそれ・・・穂先だと思った部分は
チョコレートだし。っていうか熱で溶けてない?
設計ミスなのでは?
後続の頭上にはデリンジャーが展開したクロスファイアが降り注ぎ、
チェロットへ迫る生き残りはノエルの意外なほど鋭い体術が退ける。
先程までの余裕も納得の圧倒的な戦力差・・・だったのだが。
天井からの怒声。見上げれば、崩れた屋根から構成員たちが
大挙して飛び込んでくる。
直下にいるのは・・・ヨナタンだ。
「・・・テメェら」
沈黙を守っていたゼオンが放つ、底冷えするようなドスの効いた声。
「俺様の舎弟をどうするつもりだオラァ!?」
魁獣拳法、百裂拳打・虎羅掌。
本性を露わにした剛腕が無数に分裂したかに見えるほどの
猛ラッシュが、襲撃者たちを上空へと叩き返した。
「OH・・・お嬢。コイツはちょいとショッキングだぜ」
殲滅したアジトの奥を検めていたデリンジャーが露骨に顔を顰める。
「マンモストーンの肉・・・?それもこれほどの量を」
マンモストーンの表皮からは貴重な素材が採取できる。
真っ当な狩人ならば討伐して食肉加工するよりも
生かして繰り返し採取するのが基本だ。
一方で、高級食材エレミートの係累である
その肉もまた貴重な珍味であり、
狩猟数の少なさゆえに希少食材として高値で取引されていた。
忌煙會はそこに目をつけ、生態系の保護など度外視した
乱獲を行ない、資金源にしていたのだろう。
「現地の環境を踏み躙る阿漕な遣り口。仁義に反しますわね」
顎に手を添え、思案したのも一瞬のこと。
「配達員さん。ヨナタンくんでしたわね。
このお肉、引き取っていただけるかしら?」
チェロットの意外な提案に、ヨナタンが戸惑う。
「えっでもこれ・・・いいんですか?」
「構いませんわ。すでに食肉加工されてしまった以上、
誰かに美味しく食べていただくことがせめてもの供養でしょう。
これだけの量ともなると、
飲食業者に捌いていただくほかはありませんわ。
あなた方なら、素敵なお弁当に仕上げてくださるものと
期待しておりますわよ?」
ヨナタンにとっても、鉄道旅行の際に舌鼓を打った思い出の味だ。
それがこんな、後ろ暗い取引に使われていたなんて。
・・・せめて、みんなに美味しく食べてもらわなくては。
「任せてください!美味しいんですよ、マンモストーン!
お弁当が出来上がったら、ぜひ食べてみてください!!」
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2022-11-06 01:32
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