【SW】第306捜索救難分遣隊【鋼鉄の魔女】

第306捜索救難分遣隊は、1939年のクールラント戦線において作戦中に撃墜された航空ウイッチを捜索、救助する専門部隊として急遽編成された。本来その任務は第101独立降下猟兵大隊隷下の航空救難中隊が担うはずだったが、中隊は降下作戦中にほぼ全滅、ほとんど唯一の生き残りであったレーア・アインホルン少尉と、増援としてカイザーベルクから急遽派遣され、メーメル近郊で全滅した混成装甲猟兵（陸戦ウィッチ）中隊の生き残りであるイヴァ・ベトロヴァ軍曹（原隊は第442山岳猟兵連隊）の二名を中心に、8名の降下猟兵を加えた計10名での編成で第306捜索救難分遣隊が誕生する（編成番号は現地の担当官が適当につけた）。
306分遣隊はその任務の特性上陸軍だけではなく空軍や海軍とも共同で作戦を行うことが多く、それに伴う所属の曖昧さから各軍の縄張りを超えた特殊な作戦に投入されることが多く、未だ明らかにされていないいくつかの極秘作戦に投入された可能性が示唆されている。

イヴァ・ベトロヴァ軍曹は、第442山岳猟兵連隊の装甲猟兵として主に南部のオストマルク方面での戦闘に従事、1936年10月の戦闘において負傷し、回復のためにカイザーベルクのウィッチ専用療養施設にいたが、12月に開始されたネウロイの攻勢に際し、同じく療養施設にいた24名のウィッチとともに混成中隊の一員としてクールラント方面に派遣された。
　中隊はメーメル近郊にてネウロイの急襲に遭い全滅したが、ペトロヴァ軍曹は偶々斥候として前面配置されており難を逃れた。その後紆余曲折あり、レーア・アインホルンと行動を共にすることになる。

イヴァ・ベトロヴァ軍曹の最期は、1942年ベルリン市街地から撤退する友軍と避難民の殿として戦い、フレイ橋東岸で行われた戦闘で戦死したとされる。しかし、1943年～45年の欧州における各戦線において、イヴァ・ベトロヴァとレーア・アインホルンを目撃したという証言がいくつかあり、また戦死の決定的証拠となる遺体は確認されていないため、未だに根強い生存説があることも事実である。