【PFSOZ】ローディーウィリーとロージィーウィリー

ゼラルディア物語コンテスト【illust/103230810】参加作品です。

ローディーウィリーとロージィーウィリーというふたりがおりました。

ローディーウィリーは、ある日妖精のしっぽを掴んでしまいました。
妖精は怪我をしてしまいました。
ローディーウィリーは一生懸命に看病して
怪我が治った妖精と仲良くなりました。
すると、そのころからいろいろな幸運に恵まれるようになりました。

いっぽうで、ロージィーウィリーは
そんなローディーウィリーを妬ましく思っていました。
それなら、自分も妖精を手に入れようと
妖精の森へ出かけては彼らを捕まえようとやっきになるのでした。

ある日、1人の金色の目をした男に声をかけられます。
妖精の力がほしいなら、君が妖精になればいいのでは？と。
ロージィーウィリーは、たしかにそうだ、と思いました。
ロージィーウィリーがほしいのは、妖精ではなく、妖精の力です。
金色の目をした男は、ロージィーウィリーを妖精にしてくれると言いました。

ロージィーウィリーはそれから、以前にもまして横暴になりました。
その場限りの嘘をつき、欲しいものは奪い、気に食わなければ暴力を振るう。
ロージィーウィリーはとうとうあちこちから訴えられて処刑されることになったのです。
ロージィーウィリーは昔からそうだったという人もあれば、まるきり変わってしまったという人もあります。
ただローディーウィリーだけは、その緑の目をしばたかせていうのです。

「ロージィーウィリーは美しい青い目で、金色の目ではなかったはずなのに」と。

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…この物語は王の平原を中心とした地域で散見される。
緑の目金の目と言う名であったり、ローディーウィリーとロージィーウィリーは兄弟であったり夫婦であったりするが、総じて家族関係が多い。
金の目の男は悪魔であったという説が有力だが、ロージィーウィリーが横暴になったあとは一切現れず、
ロージィーウィリーが目の色を金に変えたことや、一部の地域では処刑の間際「体をのっとった」と自白めいたセリフがあるものも存在し、変則的な「精霊の取り替え子（チェンジリング）」ではないかという見方もある。

なお、二人の名前は舞台と目されるローウィリーをもじったものであると言う見方が強い。

ローウィリーでは類稀な幸運を掴むことを「妖精の尻尾を掴む」といい、期待はずれで痛い目を見た時や（悪い方に）人が変わったものを指して「チェンジリング」と表することがある。

ローウィリー領主　ウィリス伯爵（illust/103096214）

【PFSOZ】ローディーウィリーとロージィーウィリー

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