即堕ち2コマな根暗の子

魔法少女の中ではお互いの技量を試すために行う魔法バトルという習慣があった。
これはお互いに魔法を見せ合い相手を驚かした方が勝ちという極めてシンプルなものだった。

根暗な少女　佐渡　愛もそんな魔法少女の1人であった。
彼女はある日仲良しの魔法少女から魔法バトルを挑まれる。
魔法の腕に自信が多少あった愛はその挑戦を快く受け入れる。

しかし、魔法少女に変身しようとした矢先、突如顔面に衝撃が走った。
何が起こったのか。状況が理解できず唖然とした表情で次に見たものは次々と殴りかかってくる両拳だった。
相手の魔法少女に矢継ぎ早に顔面を執拗に殴られ続けていたのだ。

ようやく状況を理解したところで相手の反則とも言える猛攻を止められる筈もなかった。

小学生時代から引きこもりだった14歳の愛は喧嘩などまさに異次元と言ってもいいほどに経験がなかったのだ。
ろくに抵抗もできぬまま殴られ続ける愛。

友達だと思っていた魔法少女の突然の裏切り。
しかしそのショックよりもこの連続で顔に衝撃が走ってくる現状を何とかしなければ死んでしまうという恐怖心の方が強かった。

やがて相手の魔法少女は少し殴り疲れたのか、一瞬だけ攻撃が止んだ。
その一瞬の隙を愛は見逃さなかった。
彼女は恐怖に震えながら必死に命乞いをした。
涙を　血を　恥を　垂れ流しながら必死に懇願した。

果たして彼女の運命はいかに……。（投げやり）