「いつもの」という幸福
(ジュゥ~・・・カララン・・・)
(トテトテ・・・)
ソ「はぁ~い! お待たせしました~! 特製ピリ辛唐揚げですよ~!」
ポ「にゃー(バンザイ)」
エ「待ってました!『いつもの味』!」
R「キター! ソニアの必殺級得意料理! 一度食べれば箸が止まらん!」
ソ「うふふ♪ 最近はマルトミさんで鶏ももを買うと『今晩は例のヤツだね?』
なんて言われますからね~(^^; さぁ! たくさんありますから、
どうぞ召し上がれ♪ ワカメスープもありますよ!」
R・エ・ポ「いただきまーす!(にゃー)」
(ザクッ!)
(カリッ!)
(サクサク・・・)
エ「お・・・・おいひぃ~!!(恍惚)」
ソ「良かったです♪ 門外不出のソニア式下ごしらえで、
今日も外はカリッと中はジューシーに仕上がりました!」
ポ「にゃー(パクパク)」
エ「この唐揚げ、ピリッとくるけど辛すぎないから、いくらでも
食べられちゃうのよね~! 夜四鼓ちゃんや鍔芽ちゃんにも大人気なのは
当然ね~♪(もぐもぐ)」
ソ「もちろん、今日もお裾分け分も揚げてありますから、
あとで持っていきましょう! 冷めてもトースターで加熱すれば、
風味が蘇りますから!」
R「・・・・・」
エ「・・・・ROCK・・・? どうしたの?
一つ食べてお箸が進んでないじゃない・・・?」
ソ「あら・・・ROCKさんも大好きなのに・・・
具合が悪いんですか・・・?」
R「・・・・ポタ・・・ポタ・・・・」
エ「・・・えッ・・・!? ちょ・・・!
ROCK!? 何で泣いてるの・・・!?」
ソ「どうしたんです!?」
R「・・・・うまいなぁ・・・うまいなぁ・・・!
う・・・くぅっ・・・・!(ムシャムシャ)」
R「・・・ワイ、正月早々出張行ってたやん?
旅先で連日フレンチの豪勢なコース料理食べて・・・
・・・でもな、ワイはこの味が・・・この家庭の味が・・・一番好きなんや・・・
安心するんや・・ありがたい・・・ホンマに・・・」
エ「ROCK・・・」
ソ「・・・何ですか・・・そんな嬉しい事言ってくれて・・・
確かに思いは込めてますけど・・・改めて言われると・・・
・・・えへへ・・・ぐすっ・・・(泣)」
エ「わわわッ!? ユウちゃんまで泣き出しちゃった・・・!?
ホラホラ~!二人とも~!
アハハ・・・なんでだろ・・・わたしまで・・・なんだか・・」
ポ「にゃー・・・(ホロリ)」
・
私、今年は年始4日から7日にかけて、会社の研修旅行で家を空けておりました(実話)。
旅先では学習の一環として、個人ではとても手の届かないような、ハイランクなフレンチのコース料理を食べ、おおよそ分不相応な体験をして参ったのですが、シェフの作る料理は間違いなく美味である一方で、説明を受けなければ何が材料なのかもわからない程に、その味わいは複雑。
上手く伝わるかどうかわからないのですが、食事をしている間、何だか物凄い「場違い感」を感じ、自分自身という存在に対し、肩身の狭さにも似た思いを抱き続けていました。
行程を終えて帰宅した後は、当然ソニアの料理をいただく生活に戻ったのですが、今日、夕食で我が家の定番メニューである「ソニア式 ピリ辛唐揚げ」が登場したのです。
芸術的でも、超高級でもない、決して飾らない食べ慣れた庶民の味。
それでもその一口には、素朴な美味しさと、食卓を囲み笑いあうという体験の記憶が、強力に刷り込まれています。 私はその「いつもの味」に「帰って来たんだ」という心からの安堵を感じ、手が止まってしまう程に感銘を受けたのでした。
結果、いい歳のオッサンが涙を流し、作り手のソニアまでもらい泣きさせてしまうという事態に。 エステルは「柄にもない真似をしてユウちゃんを泣かすな」なんて言っておりましたが、かく言う彼女の顔もまた、満面の笑みに涙が光るのでした。
「いつもの」という安心と幸せ。
普段なかなか意識できないことなればこそ、それに気付いたならば、心からの感謝をしたいものです。
(トテトテ・・・)
ソ「はぁ~い! お待たせしました~! 特製ピリ辛唐揚げですよ~!」
ポ「にゃー(バンザイ)」
エ「待ってました!『いつもの味』!」
R「キター! ソニアの必殺級得意料理! 一度食べれば箸が止まらん!」
ソ「うふふ♪ 最近はマルトミさんで鶏ももを買うと『今晩は例のヤツだね?』
なんて言われますからね~(^^; さぁ! たくさんありますから、
どうぞ召し上がれ♪ ワカメスープもありますよ!」
R・エ・ポ「いただきまーす!(にゃー)」
(ザクッ!)
(カリッ!)
(サクサク・・・)
エ「お・・・・おいひぃ~!!(恍惚)」
ソ「良かったです♪ 門外不出のソニア式下ごしらえで、
今日も外はカリッと中はジューシーに仕上がりました!」
ポ「にゃー(パクパク)」
エ「この唐揚げ、ピリッとくるけど辛すぎないから、いくらでも
食べられちゃうのよね~! 夜四鼓ちゃんや鍔芽ちゃんにも大人気なのは
当然ね~♪(もぐもぐ)」
ソ「もちろん、今日もお裾分け分も揚げてありますから、
あとで持っていきましょう! 冷めてもトースターで加熱すれば、
風味が蘇りますから!」
R「・・・・・」
エ「・・・・ROCK・・・? どうしたの?
一つ食べてお箸が進んでないじゃない・・・?」
ソ「あら・・・ROCKさんも大好きなのに・・・
具合が悪いんですか・・・?」
R「・・・・ポタ・・・ポタ・・・・」
エ「・・・えッ・・・!? ちょ・・・!
ROCK!? 何で泣いてるの・・・!?」
ソ「どうしたんです!?」
R「・・・・うまいなぁ・・・うまいなぁ・・・!
う・・・くぅっ・・・・!(ムシャムシャ)」
R「・・・ワイ、正月早々出張行ってたやん?
旅先で連日フレンチの豪勢なコース料理食べて・・・
・・・でもな、ワイはこの味が・・・この家庭の味が・・・一番好きなんや・・・
安心するんや・・ありがたい・・・ホンマに・・・」
エ「ROCK・・・」
ソ「・・・何ですか・・・そんな嬉しい事言ってくれて・・・
確かに思いは込めてますけど・・・改めて言われると・・・
・・・えへへ・・・ぐすっ・・・(泣)」
エ「わわわッ!? ユウちゃんまで泣き出しちゃった・・・!?
ホラホラ~!二人とも~!
アハハ・・・なんでだろ・・・わたしまで・・・なんだか・・」
ポ「にゃー・・・(ホロリ)」
・
私、今年は年始4日から7日にかけて、会社の研修旅行で家を空けておりました(実話)。
旅先では学習の一環として、個人ではとても手の届かないような、ハイランクなフレンチのコース料理を食べ、おおよそ分不相応な体験をして参ったのですが、シェフの作る料理は間違いなく美味である一方で、説明を受けなければ何が材料なのかもわからない程に、その味わいは複雑。
上手く伝わるかどうかわからないのですが、食事をしている間、何だか物凄い「場違い感」を感じ、自分自身という存在に対し、肩身の狭さにも似た思いを抱き続けていました。
行程を終えて帰宅した後は、当然ソニアの料理をいただく生活に戻ったのですが、今日、夕食で我が家の定番メニューである「ソニア式 ピリ辛唐揚げ」が登場したのです。
芸術的でも、超高級でもない、決して飾らない食べ慣れた庶民の味。
それでもその一口には、素朴な美味しさと、食卓を囲み笑いあうという体験の記憶が、強力に刷り込まれています。 私はその「いつもの味」に「帰って来たんだ」という心からの安堵を感じ、手が止まってしまう程に感銘を受けたのでした。
結果、いい歳のオッサンが涙を流し、作り手のソニアまでもらい泣きさせてしまうという事態に。 エステルは「柄にもない真似をしてユウちゃんを泣かすな」なんて言っておりましたが、かく言う彼女の顔もまた、満面の笑みに涙が光るのでした。
「いつもの」という安心と幸せ。
普段なかなか意識できないことなればこそ、それに気付いたならば、心からの感謝をしたいものです。
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2023-01-17 11:13
Comments (25)
フランスって言うよりアメリカだなこりゃってレベルでしたねw
実は短大の芸術系学科にいた時の研修旅行でフランス行ったことあるんですが、1日目の夕飯に立ち寄った大衆レストランで食べたチキンとフライドポテトが山盛りすぎて到着早々胸焼けと胃もたれに襲われましたw(さすがにフルコース味わうまではいかず)
View Replies研修期間お疲れ様でした!
多忙さ終えて自宅で馴染みの家庭の味に舌鼓を打つ、ありふれても幸福感いっぱいの時間ですね〜
🍚
View Replies研修お疲れ様でした フランス料理に憧れはありますが、多分味わう余裕ないだろうなぁ…庶民なので💧 家庭の味…と言うと僕は🍛が該当します 外でも食べますが、それでも時々家の🍛が恋しくなりますねw F・C・G『………』(←家庭の味って何?な面々)
View Repliesフレンチは美味しくても、やっぱり〆は家庭の料理ですね🥰 嬉しそうに料理をこなすソニアちゃんはもう、家庭料理のエキスパートでしょう。 彼女はフレンチも作れそうですが…いえいえ、ここは慣れた味の特製ピリ辛唐揚げで…。唐揚げは私も好きです❤
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