【3/19 新刊】奈落の底まで落ちてきて

目を覚ますと、地獄にいた。

　地の底、コキュートスで目覚めた藤丸立香は初っ端からの大ピンチに頭を抱えた。通信断絶、外敵多数、オマケに立香を叩き起したオベロン・ヴォーティガーンの戦闘能力は従来の四分の一！　こりゃもう仕方が無い。ここで泣き腫らしていたって助けなんか来やしないのだから。決死の覚悟で地上を目指すふたりぼっち。地獄は裏切り者、悪意者、暴力者など九層に分かれており、その中で様々な罪人を目にする。ある者は泣き叫び、ある者は笑い、ある者は狂っていた。
「地獄って、こんな場所なの」
「良い所だとでも思ってたのか？」
「思っては、無いけど」
　吐息が炎にとろけて。パチパチと燃える音。煙ったい酸素が肺を支配する。
「どんなに罪を犯したとしても、永遠に罰せられる意味ってあるのかな」
　この罪の行き着く先に何があるのか、きっと誰にも分からない。それでも走り出すこの足を止めることは、きっと誰にもできない。

　————嗚呼、鐘の音が鳴る。

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オベぐだが地獄を上る話。もしくは、青空を見る話。

・ダンテ「神曲」パロ
・ちょっとショッキングな描写
・誰がなんと言おうがオベぐだ

3/19HARUCOMICCITY31 第43次ROOT 4 to 5 オベロンプチ「妖精王とワルツを2」で本が出ます。

サークル名：ぱんだみまん
仕様：A5二段/148P/全年齢/カバー付き/箔押し
頒布価格：1,500円
スペース：東1ホール　タ18a

素敵な表紙はﾁﾝﾁﾛｳﾅｷﾞさま（＠always1d10SANC）に描いていただきました！
デザインはダダとドさま（＠dada_to_do）にお願いさせていただきました。ヤッター！

本文サンプル→https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19214356

またイベント近付いてきたらTwitter(@kumainu__)で告知します。