Unbreakable

初めの歓声が沸き上がってから30分程経つ。ずっとハコの中はテンションMAXの状態だ。ここの壁はライブハウスにしては防音が少し甘く、音も漏れがちで、２度程追加施工をしたと聞く。今夜は１組だけのブッキングだが、即日ソールドアウトで多少の融通も利かせ満員御礼やや上回りだ。◆◆
ガキの頃に初めてライブハウスを体験した20年程前の頃から考えれば、ライブハウスの使われ方も随分と様変わりしたものだ。一馬は、タイムテーブルやステージモニタから目を離し、小止みになった雨の矢場町の通りを眺めた。ここライブハウス｢YABA＜500＞KANA｣は名古屋矢場町のメイン通りの１本奥、栄寄りの一角にあるキャパシティ150人の小規模ライブハウス。今はブッキングマネージャーを勤める一眞も、自身のバンド｢Solid Slash｣ではホームとして世話になっていた。さらにその昔のバンドの時も演ることもあった。当時もアイドルやボカロPがライブハウスを使うことが増えて来た頃だったが、今はそれに加えて、いわゆる｢歌い手｣系なども加わり、ソロシンガーやバンドが大半だった大昔とは勢力図が塗り変わったかのような状況だ。ジャンルも多種多様に枝分かれし、１口に何がどう、と語るのは難しい。しかし…と、一眞は思う。自らはこうしてアンダーグラウンドな音楽の坩堝の案内人の末席を担っているが、数年前に比べ、今、一様に価値観を決めてかかる事のできない音楽に日々触れる中、不思議なことに、それを面白いと感じている。あれ程、ロックだロックだ、ロックだろう!!と巨岩のごとく叫んでいた自分が。ブレたのかな…？俺は。いやだが、自嘲はしなかった。ブレていない確信があるからだ。◆◆
今日はまた得難い経験をさせてもらった。生音を耳にしたのは初めてだったが、あんなに存在感を放つ音色を持つ楽器だったとは。…あの女がアレのバスを弾いていたが、それよりもあんなに小さいのにな。…まったく、まだまだ知らないことが多すぎる。「少年老い易く学成り難し」、だな。
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今回は、ライブハウス内のオーディエンスとステージ上に、素敵なゲストをお迎えさせていただきました！
☆☆４P目/オーディエンス/＞みついひろゆき様「おもちゃみつけた」より、JKさんとヲタさん
＞https://seiga.nicovideo.jp/comic/53544?tr
☆☆５P目/ステージ上キーボード/＞SonicVoice様「コスプレ少女ルミ」より、ノーコンPさん
＞現在、「コスプレ少女ルミ」は未公開となっています。
☆☆５P目/ステージ上弦楽隊/＞カエルのパパ様「スケ番とバイオリン」より、とうこさん、シホさん、美咲さん、先生（25才）
＞https://rookie.shonenjump.com/series/pGBIkZlpk5Q
大切なキャラクターを、快くお貸しくださって本当に感謝感謝です！ありがとうございました！！
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◆次回の第115話は、４/２（日）に更新の予定です。
★BGM★
☆Jb's Blues (Jeff Beck)
☆The Road Goes On(TOTO)
☆INTO THE ARENAROCK’N ROLL STANDARD CLUB BAND/MSG)