翻弄狂人ラギリス

多数の異世界人風の名義を使い、ネットで小説家やシナリオライターをやっているびゃッこパス。
メインターゲットを人間関係の希薄なオタクや夢女子に絞り、ライトで万人受けする作風で登場人物や作者にガチ恋するファンを増やす。
厄介な信者が増えた頃合いで、作風をガラッと変えたり、人気のキャラクターを救いようのない不幸にさせる展開にし、それまでついてきた好意的な読者を阿鼻叫喚の地獄に叩き落とす。
また、軽率にファンと接触して不祥事を起こし、意図的に自分と作品のイメージを下げることもしばしば。

彼にとっては人が裏切られ、絶望を感じた瞬間が何よりの娯楽であり栄養なのだ。

ビャッコパシティの地下世界「暗暗町(アングラタウン)」にも彼に狂わされた重症の同担拒否の信者がおり、ラギリスの不貞が発覚する度に、その信者に襲われ、不貞行為に使ったパスティックを切断される目に遭っている。

それでも彼は、人々が翻弄される姿を見るためなら、いかなる痛みや損失も小さな代償に過ぎないのだ。