【終の病】エリ【第3期】
こちら【illust/101528139】の企画に一体目を参加させて頂きます。
ユーザー末尾【7】月の国に所属いたします。
*承認されました
名前:エリ
所属:月の国
奇病数:【7】
性別:♀
身長:1.4(小さめ)
年齢:31
一人称:私
二人称:君、貴方、〜さん
月の国で暮らすサー/な壱都の女性。
家族を奇病で亡くし,現在は一人で慎ましやかに暮らしている。
一人で暮らしていることもあって誰かとお喋りするのが好き。たわいのない話をしている時が一番落ち着くのだとか。
性格は穏やかでのんびりとしている。ずっとのんびりとしていたらいつの間にか三十路になっていた。
運命の相手にもし巡り会えたら,奇病にかかって命を落とすまで添い遂げたいと思っている。
「こんにちは,今日もいい天気ですね」
「少しお話でも致しません?私,一人暮らしだから寂しいんです」
「私を看取る時はどうか笑顔でいてくださいね。そうしたらいつまでもその笑顔が私に残り続けるから」
「貴方は,優しいですね。泣きたくなってしまうくらいに」
🌸5/3…素敵なご縁をいただきました🌸
コーネリアスさん【illust/106741058】
ー貴方と最初に出会ったのは,いつだったんでしょう。
ああそういえば,あの時,私が体調を崩した時だった。
「コホッ…あの…すみません、お薬をいただけないかしら?」
この国からは遠いけれど,腕利きの医者が居ると知人に聞いてここまでやってきた。少し眩暈がする,と言えばすぐに薬を飲ませてくれた。
…だけど私はまだ安心しきれなかった。家族を連れて行ってしまったあの奇病にかかってしまったんじゃないかと,内心不安だった。けどその時,
「大丈夫,あの恐ろしい奇病ではない。安心しなさい」
彼が力強くこう言ってくれたおかげで私はやっと,やっと安心できた。
だから次の日,たくさんのお礼を持って彼の元を訪れた。
彼は戸惑った様子を見せたけれど,ちゃんと受け取ってくれた。
ちょうどその日は休診日だったようで,私と色々な話をしてくれて,お喋り好きな私にとっては夢のような時間だった。私の身の上話をすると,彼は
「明日,あなたの家に行かせてくれないか?」
そう言った。久しぶりの来客,私は二つ返事で了承して帰り際に明日彼をもてなすものを買い足した。その時の私はとても浮き足立っていた。もう三十路を過ぎているというのに。けどそれだけ嬉しくて,楽しみで,明日が待ちきれなかった。
次の日,いつもより早く起きてしまった私は,彼をもてなす準備を始める。
昨日買ってきたものを取り出し,紅茶に合うであろう茶菓子を時間をかけてたくさん作った。テーブルに新しいレースを敷いて,紅茶を注いで,ちょうど焼けた茶菓子をテーブルに置いて,彼を待つ。
ーー彼がきた。嬉しいことに手土産まで持ってきてくださっている。彼を茶菓子と紅茶の置いてあるテーブルまで案内して,楽しいお茶会が始まる。
ああやっぱり,誰かと話している時ほど幸せなことはないとしみじみ思う。
一つ,会話をするごとに,一つ,相手のことが知れる。どんな人生を送ってきたのか,どんな楽しいこと,辛いことがあったのか。
彼も親族を奇病で亡くしていると聞いて,胸が苦しくなった。彼は医者だから,その分辛くて,自分を責めたんだろうとわかる。
だから少しでもその辛さが薄れるようにと,私は紅茶と茶菓子を彼に勧めた。
ある日のこと。彼は酷く荒れた様子で私の家を訪れてきた。話を聞けば彼の甥の番さんが亡くなってしまったという残酷なものだった。
ー私も彼の辛さはよくわかる。だって家族は奇病で死んでしまい,助けられなかったから。あの時は苦しくて悲しくて自分が惨めで,気が狂いそうになってしまっていたから。わかるからこそ優しく受け止め,余計なことは言わずに,ただそばに居よう。そう心に決めた。
****************************************************
気づけば,コーネリアスさんが来るのを心待ちにしている自分がいた。話をするほど心が満たされていく自分がいた。一人きりでだんだん寂れていく人生に差した,たった一筋の光。
私の命が尽きるまでコーネリアスさんのそばに居たい。支えてあげたいし,支えてもらいたい。そう思っていた時だった。コーネリアスさんの口から思いもよらない,けれど何よりも嬉しい言葉が紡がれた。
「エリよ。こんな老耄でいいなら…私のそばにずっといてはくれないだろうか、花の騎士の誓いと共に命ある限り、キミを守り抜くことを誓おうじゃないか」
ああ,こんなに幸せでいいのかな。
「…ツこちらこそっ,こんな私でいいのなら貴方の,コーネリアスさんのそばにずっと置いてくださいな。大好きです。愛しています,コーネリアスさん」
何か問題がありましたらメッセージまでご連絡お願いします。
ユーザー末尾【7】月の国に所属いたします。
*承認されました
名前:エリ
所属:月の国
奇病数:【7】
性別:♀
身長:1.4(小さめ)
年齢:31
一人称:私
二人称:君、貴方、〜さん
月の国で暮らすサー/な壱都の女性。
家族を奇病で亡くし,現在は一人で慎ましやかに暮らしている。
一人で暮らしていることもあって誰かとお喋りするのが好き。たわいのない話をしている時が一番落ち着くのだとか。
性格は穏やかでのんびりとしている。ずっとのんびりとしていたらいつの間にか三十路になっていた。
運命の相手にもし巡り会えたら,奇病にかかって命を落とすまで添い遂げたいと思っている。
「こんにちは,今日もいい天気ですね」
「少しお話でも致しません?私,一人暮らしだから寂しいんです」
「私を看取る時はどうか笑顔でいてくださいね。そうしたらいつまでもその笑顔が私に残り続けるから」
「貴方は,優しいですね。泣きたくなってしまうくらいに」
🌸5/3…素敵なご縁をいただきました🌸
コーネリアスさん【illust/106741058】
ー貴方と最初に出会ったのは,いつだったんでしょう。
ああそういえば,あの時,私が体調を崩した時だった。
「コホッ…あの…すみません、お薬をいただけないかしら?」
この国からは遠いけれど,腕利きの医者が居ると知人に聞いてここまでやってきた。少し眩暈がする,と言えばすぐに薬を飲ませてくれた。
…だけど私はまだ安心しきれなかった。家族を連れて行ってしまったあの奇病にかかってしまったんじゃないかと,内心不安だった。けどその時,
「大丈夫,あの恐ろしい奇病ではない。安心しなさい」
彼が力強くこう言ってくれたおかげで私はやっと,やっと安心できた。
だから次の日,たくさんのお礼を持って彼の元を訪れた。
彼は戸惑った様子を見せたけれど,ちゃんと受け取ってくれた。
ちょうどその日は休診日だったようで,私と色々な話をしてくれて,お喋り好きな私にとっては夢のような時間だった。私の身の上話をすると,彼は
「明日,あなたの家に行かせてくれないか?」
そう言った。久しぶりの来客,私は二つ返事で了承して帰り際に明日彼をもてなすものを買い足した。その時の私はとても浮き足立っていた。もう三十路を過ぎているというのに。けどそれだけ嬉しくて,楽しみで,明日が待ちきれなかった。
次の日,いつもより早く起きてしまった私は,彼をもてなす準備を始める。
昨日買ってきたものを取り出し,紅茶に合うであろう茶菓子を時間をかけてたくさん作った。テーブルに新しいレースを敷いて,紅茶を注いで,ちょうど焼けた茶菓子をテーブルに置いて,彼を待つ。
ーー彼がきた。嬉しいことに手土産まで持ってきてくださっている。彼を茶菓子と紅茶の置いてあるテーブルまで案内して,楽しいお茶会が始まる。
ああやっぱり,誰かと話している時ほど幸せなことはないとしみじみ思う。
一つ,会話をするごとに,一つ,相手のことが知れる。どんな人生を送ってきたのか,どんな楽しいこと,辛いことがあったのか。
彼も親族を奇病で亡くしていると聞いて,胸が苦しくなった。彼は医者だから,その分辛くて,自分を責めたんだろうとわかる。
だから少しでもその辛さが薄れるようにと,私は紅茶と茶菓子を彼に勧めた。
ある日のこと。彼は酷く荒れた様子で私の家を訪れてきた。話を聞けば彼の甥の番さんが亡くなってしまったという残酷なものだった。
ー私も彼の辛さはよくわかる。だって家族は奇病で死んでしまい,助けられなかったから。あの時は苦しくて悲しくて自分が惨めで,気が狂いそうになってしまっていたから。わかるからこそ優しく受け止め,余計なことは言わずに,ただそばに居よう。そう心に決めた。
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気づけば,コーネリアスさんが来るのを心待ちにしている自分がいた。話をするほど心が満たされていく自分がいた。一人きりでだんだん寂れていく人生に差した,たった一筋の光。
私の命が尽きるまでコーネリアスさんのそばに居たい。支えてあげたいし,支えてもらいたい。そう思っていた時だった。コーネリアスさんの口から思いもよらない,けれど何よりも嬉しい言葉が紡がれた。
「エリよ。こんな老耄でいいなら…私のそばにずっといてはくれないだろうか、花の騎士の誓いと共に命ある限り、キミを守り抜くことを誓おうじゃないか」
ああ,こんなに幸せでいいのかな。
「…ツこちらこそっ,こんな私でいいのなら貴方の,コーネリアスさんのそばにずっと置いてくださいな。大好きです。愛しています,コーネリアスさん」
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2023-04-30 00:49
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