観光地と鉄道～西鉄北九州線100型と小倉祇園太鼓

■今回のお題は、「観光地の鉄道」です。07年10月に描いた旧西日本鉄道北九州線100型路面電車と小倉祇園太鼓、小倉城です。
■北九州市というと、かつては工業都市、公害の町というイメージが強かったと思いますが、今は「環境首都」を標榜し、エコな街づくりを行っています。■また、映画のロケ誘致も盛んで、先に上映された綾瀬はるかさん主演「おっぱいバレー」には随所に筑豊電鉄も登場していました。■その北九州観光のシンボルは、後に肥後の鎮守となった細川氏築城による小倉城ではないでしょうか。昭和の城郭ブームで復元された小倉城も、今年で再建50年を迎えるそうです。昨今は平成の城郭ブームに戦国武将ブームと、再建天守閣も含めてお城探訪が流行っているとか。「歴女」なる言葉も生まれましたね。■そして、北九州を代表する祭りが小倉祇園太鼓です。約400年に及ぶ歴史を持つ祭りで、有名な博多祇園山笠、戸畑祇園大山笠とともに「福岡三大祇園祭」のひとつに数えられているこの祭りは、映画「無法松の一生」で全国的に有名になりました。祭りは7月第3週の金土日3日間で構成され、ハイライトは土曜日に小倉城内で行われる競演大会です。「やっさやれやれ」の掛け声と勇壮な太鼓の両面打ち、リズミカルな「じゃんがら」という鐘の音で祭りはヒートアップします。
■1992年10月25日に廃止となった西鉄北九州線ですが、かつては小倉城の前を通っていました。もっとも、このイラストのように路面電車とお城が直接見通せるようなところは限られていたと思いますが、そこはそれ、イラストですから…。なお、イラストのような「女無法松」は実在します。男無法松とは違う意味で、粋でカッコイイですよ！
■初出:ネコパブリッシング社「レイルマガジン」誌2010年7月(#322)号