名を轟かせた女丈夫　オカネ

「千草さんの東の国にも冒険者的な存在はあります？」という質問を答えるため、絵師さんに依頼しました。
文化が違うのでギルドみたいな組織はありませんが、依頼で食い扶持を稼いでいる者なら存在しています。
超自然的怪異を退治するのは神職である巫女の仕事なので、それ以外の相手ならこっち…という感じです。

「あんたたち、もう大丈夫だ、出てきていいわよ！」
暴走した乗合馬車が急停止したと思ったら、鈴を震わすような声と共に一人の女性が様子を見に来ました。
私は、彼女が纏った装束を見て、彼女こそが世の中で五本の指に入る女傑であることをすぐに悟りました。
その細腕からは想像できない無双の怪力を持ち、古い伝説にちなんでついた通り名は「淡海のオカネ」。
一つ目の巨人と対峙しその角を掴んで首ごとへし折ったなど、彼女が打ち立てた武勇伝は数を知れません。
他人の武勇伝は話半分だとよく言われますが、現に彼女は馬車を素手で止めて多くの命を救いました。
しかし、違わぬ噂よりも私は、子が入っているであろうお腹を彼女が抱えていることに戦慄を覚えました。

※昔の投稿絵にもアンケートを設けてありますので、お答えいただけると嬉しいです。

※一応オリジナルのはずなので「うちの子」と言いたいのですが、自分で描いていたわけではないので迷ってます。
もし「うちの子」という呼び方を使ってはいけないでしたら、お手数ですが教えてください。ありがとうございます。