共にジンクスを破りましょう
「サトノは勝てないというジンクスがあります」
サトノダイヤモンドを担当する時、本人や周囲からも言われたことだ。
レース中、勝てると思ったら他のウマ娘の斜向によって不利を受けたり、レース中に落鉄があり数cm差で一着を逃したこともあった。
彼女が勝ちきれなかった時、自分は彼女に謝ったことがあった。
その時の彼女は
「トレーナーさんが謝ることはありません。トレーナーさんが指導してくれるようになって私、今までより速く走れるようになったんです。そして私は絶対に勝てると信じています」
真剣な表情でこちらを見つめる彼女の闘志は消えず燃え盛っていた。
そんな姿に当てられた自分は彼女をより速く、確実に勝てるようにとトレーニングを考えていった。
その日の彼女のコンディションや、見聞きしたことを元にふと思いついたものをトレーニングに組み込む。
周りからは「真面目にやれ」とか「そんなにコロコロ変えてるから勝てないんだろう」とか言われた。
「そんなことありません。トレーナーさんはいつも私のことを見てくれて考えてくれています。……模擬レースの時だってそう。あなただけが私の走りを真剣に見てくれていたんですもの」
口元を手で押さえながら笑う彼女を見ると嬉しくなり、より勝たせたくなる。
「ジンクス、破っていこう。君なら出来る」
「私も、トレーナーさんとなら出来ると信じています」
それからの彼女のレースは圧巻だった。
馬群に飲まれようとも必ず抜け出し切れ味抜群の末脚で一着をもぎ取る。
サトノのジンクスを一度破った彼女を止めるものはおらず、凱旋門賞でも勝利を収めたのは去年の事。
今年の凱旋門賞。名だたるウマ娘たちが出走する中、頭一つ飛び抜けた彼女は一着。
凱旋門賞連覇という偉業を成し遂げた。
「やりましたトレーナーさん!」
走り終え汗だくになった彼女は無邪気な笑顔を見せながらこちらに近づいてくる。
「おめでとうダイヤ!」
自分も嬉しくなり笑顔で彼女に近づく。
「連覇です連覇!それもこれもトレーナーさんのおかげです!」
「キミが頑張ったから、ジンクスを破るって信じて走り切ったからこそだよ」
彼女は負けた時も諦めることなく、勝利だけを信じてここまできた。
『ダイヤモンドは砕けない』それを言い続けてきた彼女だからこそたどり着いた偉業だ。
「私だけではジンクスを破ることは出来ませんでした。トレーナーさんがいたから、私はここに立っているんです」
整った顔から滴る汗を拭くこともせず、背筋を正しこちらをしっかりと見る。
「トレーナーさん、これからもたくさんのジンクスを破っていきましょう」
汗が胸元に落ちる。
「トレーナーさんとなら『どんなことでも』破っていけると信じています」
ダイヤモンドのように固い意志を宿すサトノダイヤモンド。
その胸元のブローチは複雑に輝きを放っていた。
サトノダイヤモンドを担当する時、本人や周囲からも言われたことだ。
レース中、勝てると思ったら他のウマ娘の斜向によって不利を受けたり、レース中に落鉄があり数cm差で一着を逃したこともあった。
彼女が勝ちきれなかった時、自分は彼女に謝ったことがあった。
その時の彼女は
「トレーナーさんが謝ることはありません。トレーナーさんが指導してくれるようになって私、今までより速く走れるようになったんです。そして私は絶対に勝てると信じています」
真剣な表情でこちらを見つめる彼女の闘志は消えず燃え盛っていた。
そんな姿に当てられた自分は彼女をより速く、確実に勝てるようにとトレーニングを考えていった。
その日の彼女のコンディションや、見聞きしたことを元にふと思いついたものをトレーニングに組み込む。
周りからは「真面目にやれ」とか「そんなにコロコロ変えてるから勝てないんだろう」とか言われた。
「そんなことありません。トレーナーさんはいつも私のことを見てくれて考えてくれています。……模擬レースの時だってそう。あなただけが私の走りを真剣に見てくれていたんですもの」
口元を手で押さえながら笑う彼女を見ると嬉しくなり、より勝たせたくなる。
「ジンクス、破っていこう。君なら出来る」
「私も、トレーナーさんとなら出来ると信じています」
それからの彼女のレースは圧巻だった。
馬群に飲まれようとも必ず抜け出し切れ味抜群の末脚で一着をもぎ取る。
サトノのジンクスを一度破った彼女を止めるものはおらず、凱旋門賞でも勝利を収めたのは去年の事。
今年の凱旋門賞。名だたるウマ娘たちが出走する中、頭一つ飛び抜けた彼女は一着。
凱旋門賞連覇という偉業を成し遂げた。
「やりましたトレーナーさん!」
走り終え汗だくになった彼女は無邪気な笑顔を見せながらこちらに近づいてくる。
「おめでとうダイヤ!」
自分も嬉しくなり笑顔で彼女に近づく。
「連覇です連覇!それもこれもトレーナーさんのおかげです!」
「キミが頑張ったから、ジンクスを破るって信じて走り切ったからこそだよ」
彼女は負けた時も諦めることなく、勝利だけを信じてここまできた。
『ダイヤモンドは砕けない』それを言い続けてきた彼女だからこそたどり着いた偉業だ。
「私だけではジンクスを破ることは出来ませんでした。トレーナーさんがいたから、私はここに立っているんです」
整った顔から滴る汗を拭くこともせず、背筋を正しこちらをしっかりと見る。
「トレーナーさん、これからもたくさんのジンクスを破っていきましょう」
汗が胸元に落ちる。
「トレーナーさんとなら『どんなことでも』破っていけると信じています」
ダイヤモンドのように固い意志を宿すサトノダイヤモンド。
その胸元のブローチは複雑に輝きを放っていた。
ウマ娘
horse girl
ウマ娘プリティーダービー
Uma Musume Pretty Derby
サトノダイヤモンド(ウマ娘)
Satono Diamond (Uma Musume)
ヤンデレ
yandere
愛が重馬場
Aigaomobaba
ジンクス
Jinx
1237
1674
42703
2023-11-02 19:00
Comments (43)
なるほどなぁ、じゃあまずは日本レコード破ろうか
破っていけるって・・・でもゴムは使えよ・・・(最低)
View Replies逃げるか・・・・・「サトノにされるのか」
作者の描く重馬場物は、狙われた獲物の気分にさせられるのでとても好きです
8番出口なら残酷で、ただの地下ならある種、ホラーか三女神のイタズラか…
Show More