SS:白虎・鬼神モード

『…み、見つけたぞ!!泉の悪魔めッ!!』

白虎『…あぁ？何だ…貴様は？』

『…？…何やら…噂の悪魔とは大分、話が違う…様な？』

白虎『くくく…今日の俺は…いつもみてぇに優しくはねぇぜ？死にたく無かったら尻尾巻いてとっとと帰んな…雑魚が』

『な、何だと？そこまで言われて引き下がれるかッ!!』

白虎『…どうやら、余程…死にたいとみえる…まぁ、いい…手並み拝見といくか…かかって気な…雑魚が』

『な、なめるなーッ!!』

(ドカッ!!)

『…なっ!?』

白虎『…ヌルイ…ヌル過ぎる…ンな攻撃…避ける必要もねぇ…雑魚は所詮、雑魚か』

『こ、この…化け物がッ!!』

(ガガガガガガッ!!)

白龍『はははははっ!!どうした？どうした？』

『はぁ…はぁ…はぁ…』

白虎『つまらん…オマエ…全ッ然、ダメだ…俺が、拳の使い方ってのを教えてやるよ』

(ズンっ!!)

『…ぐ、ぐおぉお』

白虎『…おっと、まだ…おネンネするには早いぜ？俺に喧嘩売った事…たっぷり後悔させてやる』

(ミシミシミシッ!!)

『ぐ、ぐわあァァァーッ!!』

白虎『はははははっ!!…このまま…捻り潰してやる!!』

(バキバキバキッ!!)

『があァァァーッ!!』

白虎『くくく…そろそろ、三途の川が見えて来たかぁ？』

白龍『…ボスッ!!…何をしているんですッ!!』

白虎『…(ピクっ)』

白龍『…貴方は…ボス…なんですよね？』

白虎『………』

白龍『…私が…解らないんですか？貴方は…一体、どうしてしまったんですか!!』

白虎『…ぐ…ぐぐぐ…』

白龍『…ボス？』

白虎『…白…龍…？』

白龍『…？』

白龍『白龍ぅ〜♡』

白龍『…ボスの姿が…戻った？』
白虎『待ったたぜぇ♡遅かったじゃねぇか♪』
白龍『…す、すみません…ワンタに捕まってしまって…って、今はそんな事より!!』
白虎『…ん？どうした？』
白龍『まさか…ご自分が何をしていたか…覚えていないのですか？』
白虎『…なんの事だ？』
白龍『先程の姿は？何なんです？』
白虎『…だから…なんの話だ？俺には、さっぱり…って、何だ…アイツは？大怪我してるじゃねぇか!!』

『………』

白虎『…ま、まさか…死んじゃいねぇよな？』
白龍『ボス…本当に、何も覚えていないのですか？』
白虎『…』

『…ぐ…』

白虎『…こ、コイツ…まだ息があるッ!!白龍、話は後だッ!!ステラを連れて来てくれッ!!』
白龍『はいッ!!』

＿＿＿

ステラ『…身体中の骨が砕けてボロボロ…誰が…こんなヒドイ事…』
白龍『…治せるか？』
ステラ『…やってみるよ…オイラが、頑張らなきゃ!!』
白龍『…頼む…オマエだけが頼りなんだ』
ステラ『…わかった』

(パァァ…☆)

ステラ『…………』

『…』

ステラ『(…お願い…頑張って!!)』

『…う…』

ステラ『(…あと…少し…)』

『…う、うーん』

ステラ『…よ、良かった…気が付いたみたいだね』

『…う、うわぁぁぁーッ!!』

ステラ『…ま、待って!!そんな、いきなり動いちゃ!!』

『た、助けくれッ!!殺さないでくれッ!!』

ステラ『…え？…あ、行っちゃた…でも、あれだけ動ければ…もう安心かな？』
白龍『…ありがとう…オマエのお陰で助かった』
ステラ『…うぅん…オイラはただ、当たり前の事をしただけだから…それより…』
白龍『…？』

ステラ『…ご主人…何も知らないって言ってたけど…ホントは…何か知ってるんじゃない？』

白龍『…いや…私が見つけた時は既にあの状態だった…』

ステラ『…本当に？』

白龍『…あぁ』

ステラ『………』
白龍『………』

ステラ『…そっか…そうだよね♡ごめんなさい…変な事、聞いちゃって…ご主人が嘘付く理由なんて無いのにね♪』
白龍『…』
ステラ『それじゃ、オイラ…ワンタと約束があるから…もう、行くね』
白龍『…あぁ』

白龍『………』

白虎『…ステラのやつ、行ったか』
白龍『…』
白虎『にしても…さっきのアイツの気迫…様子が変だったな』
白龍『…ステラは…勘が鋭いですから…』
白虎『…何もかも見透かされるみてぇな勢いだったぜ』
白龍『…それより…ボス…先程の事は本当に何も覚えていないのですか？』
白虎『…アイツのあの怪我…俺がやったんだよな？…何も…覚えてねぇ…俺は…どうしちまったんだ？』
白龍『…何か…心当たりはないのですか？』
白虎『…心当たりって言ってもな…ま、最近…ちっとばかり、記憶が飛んでる事はあったけどよ…』
白龍『…記憶が？』
白虎『…い、いや…俺も歳だからな…年齢的なモンとばっかり思ってたからな…がはははははッ☆』
白龍『笑い事では、ありませんッ!!』
白虎『…うぐッ』
白龍『貴方というヒトは…何故、そういう重要な事を相談して下さらないんですか!!』
白虎『…いや…大した問題じゃねぇって思ってたしよ』
白龍『…』
白虎『…すまん』
白龍『…全く、貴方というヒトは…それにしても…その《記憶が飛ぶ現象》…気になりますね』
白虎『…気になるってもよ…調べようがねぇじゃねぇか』
白龍『私のラボに行けば…何か解るかも知れませんが…』
白虎『…ラボってのは、オマエん家の地下にあるアレだろ？誰にも見付からねぇで行くのは無理なんじゃねぇか？』
白龍『…何か…策を考えなくてはいけませんね…このままには、しておけません』
白虎『…そうだな』

～End～

突如、《闇人格》に飲まれてしまった白虎＿。
原因を探る為、一刻も早くラボで調査したいが…難所だらけの道のり…どう切り抜ける？