悠なる子どもたち
捏造設定シリーズをご覧いただき、本当にありがとうございます。羂索さんのキャラクターが全く異なっております。もうなんか、厨二病の残滓が入りまくっているため、ご注意ください。
五条と人造使徒による、或る作戦が実行された跡地に立つ、黒いスーツ姿の男性。
その周囲には非術師には見えない、幾多の残穢が瓦礫に飛び散っている。
男性は、額にある大きな傷を右手の人差し指でカリカリと掻き、それから眉間を親指と人差し指で押さえた。
「・・・やぁ、遅かったじゃないか」
手を下ろし、反対側を向く。
男性が振り返る先には、戦闘服を着て黒の目隠しをした2人の少年の姿。
「私を殺しに来たんだろう?U0」
黒髪の少年に対して、両腕を広げて笑う。
「いいえ。貴方を保護するために此処に来ました」
無機質に、感情の起伏が読めない声色で返答するU0と呼ばれた少年。
「S5は?」
「僕はU0に従うよ」
素っ気ない態度で、S5と呼ばれた白髪の少年が返事をする。
「私は、君たちを弄んだ者たちの片棒を担いだ人間だよ。そして、装甲傀儡に君たちの中身を積んで、あまつさえ消滅させた」
乾いた笑いが、男性の顔に張り付いた。
「憎いだろう?さあ、私は丸腰だ。抵抗もしないよ」
両の手を、今度は大きく広げる。
「羂索さん。貴方の御子息方が僕たちと同じになることは、本望ではないでしょう」
U0の言に、羂索と呼ばれた男性の顔色が一瞬で青ざめた。
「オマエたち、どこまで知ってる」
「僕たちは、ただ使徒の子たちを守るために貴方を生かしたいのです。それ以上でもそれ以下でもない」
「・・・その守るという義理がどこにあるというんだ」
歯軋りをし、手を握りしめる羂索。
S5はU0の横でため息をつくだけ。U0が無機質に続ける。
「もう、使徒の力を利用されたくないだけです。僕たちのように」
U0の言葉の後、羂索は大きく息を吐いて。
「・・・分かったよ。U0、S5。帰ろう」
「帰るって、何処に?」
すかさずS5が突っ込む。U0は黙っている。
「寿々湯。取り敢えず行ったらなんとかなるよ」
「テキトーだね、裏で手廻すときあんなに細かいのに」
「煩いよ」
3人は近くに停めてあった自走無反動砲に乗り込み、一路寿々湯へと向かった。
背の低いその車輌は、3人が乗るには少し狭い。
羂索は自走砲の操縦桿を、少し強く握った。
五条と人造使徒による、或る作戦が実行された跡地に立つ、黒いスーツ姿の男性。
その周囲には非術師には見えない、幾多の残穢が瓦礫に飛び散っている。
男性は、額にある大きな傷を右手の人差し指でカリカリと掻き、それから眉間を親指と人差し指で押さえた。
「・・・やぁ、遅かったじゃないか」
手を下ろし、反対側を向く。
男性が振り返る先には、戦闘服を着て黒の目隠しをした2人の少年の姿。
「私を殺しに来たんだろう?U0」
黒髪の少年に対して、両腕を広げて笑う。
「いいえ。貴方を保護するために此処に来ました」
無機質に、感情の起伏が読めない声色で返答するU0と呼ばれた少年。
「S5は?」
「僕はU0に従うよ」
素っ気ない態度で、S5と呼ばれた白髪の少年が返事をする。
「私は、君たちを弄んだ者たちの片棒を担いだ人間だよ。そして、装甲傀儡に君たちの中身を積んで、あまつさえ消滅させた」
乾いた笑いが、男性の顔に張り付いた。
「憎いだろう?さあ、私は丸腰だ。抵抗もしないよ」
両の手を、今度は大きく広げる。
「羂索さん。貴方の御子息方が僕たちと同じになることは、本望ではないでしょう」
U0の言に、羂索と呼ばれた男性の顔色が一瞬で青ざめた。
「オマエたち、どこまで知ってる」
「僕たちは、ただ使徒の子たちを守るために貴方を生かしたいのです。それ以上でもそれ以下でもない」
「・・・その守るという義理がどこにあるというんだ」
歯軋りをし、手を握りしめる羂索。
S5はU0の横でため息をつくだけ。U0が無機質に続ける。
「もう、使徒の力を利用されたくないだけです。僕たちのように」
U0の言葉の後、羂索は大きく息を吐いて。
「・・・分かったよ。U0、S5。帰ろう」
「帰るって、何処に?」
すかさずS5が突っ込む。U0は黙っている。
「寿々湯。取り敢えず行ったらなんとかなるよ」
「テキトーだね、裏で手廻すときあんなに細かいのに」
「煩いよ」
3人は近くに停めてあった自走無反動砲に乗り込み、一路寿々湯へと向かった。
背の低いその車輌は、3人が乗るには少し狭い。
羂索は自走砲の操縦桿を、少し強く握った。
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2023-12-23 00:30
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