「ね、似合うかな?」
星降る日。
鳴り止まぬ鐘の音は、柔らかなシナモンの香りと混ざってこの部屋まで届いていた。
ネオンが煌々と輝いて、薄暗い部屋を照らしている。
自室のベッドでうたた寝をしていると、不意にささやかな重みを感じた。
思わず目を開けると、そこにはサンタの服を着たパライバがいた。
「なんだよぉ、もうちょっと寝ててよ」
「お前が乗っかってきたからだろ、どいてくれよ」
「あーっ、僕が重いって言いたいんだ?デリカシー無し男め」
そう言って彼女はケタケタと笑った。
にっこりと微笑み、僕を覗き見る彼女の、赤と水色の目がやけに眩しく俺を照らしていた。
「…悪かったよ。重くないからどいてくれ。」
「うむ。よろしい」
そう言って彼女はその腰をもたげ…たかと思いきや、おもむろに俺に覆いかぶさってきた。
しようと思えば引きはがせるくらいの、ただのか弱い少女。
嫌なら拒否できたはずだ。
だが…できなかった。
俺の右に倒れ込んだ彼女の髪から、石鹸と甘ったるいシャンプーの匂いがしたから?
自分より高めの体温が暖かかったから?
否、妙に心地がよかったからだ。
とくんとくんと心臓の音が、やけにうるさく耳に届いた。
これは俺の心臓なのか、彼女の心臓なのか。
それを知る由は俺にはなかった。
「おい…何して」
「今日は…今日だけはサンタさんなの。僕は。だから良い子にプレゼントあげなきゃ」
彼女の言葉毎に彼女の髪が、頬が、時々触れた。
「僕が…プレゼントになったげる」
熱が、離れていく。
それは彼女と目が合う合図だった。
鼻の先が触れるか触れないかくらいの距離で、彼女が見つめてきた。
薄明かりに照らされた君の顔は、どうしようもなく火照っていた。
鳴り止まぬ鐘の音は、柔らかなシナモンの香りと混ざってこの部屋まで届いていた。
ネオンが煌々と輝いて、薄暗い部屋を照らしている。
自室のベッドでうたた寝をしていると、不意にささやかな重みを感じた。
思わず目を開けると、そこにはサンタの服を着たパライバがいた。
「なんだよぉ、もうちょっと寝ててよ」
「お前が乗っかってきたからだろ、どいてくれよ」
「あーっ、僕が重いって言いたいんだ?デリカシー無し男め」
そう言って彼女はケタケタと笑った。
にっこりと微笑み、僕を覗き見る彼女の、赤と水色の目がやけに眩しく俺を照らしていた。
「…悪かったよ。重くないからどいてくれ。」
「うむ。よろしい」
そう言って彼女はその腰をもたげ…たかと思いきや、おもむろに俺に覆いかぶさってきた。
しようと思えば引きはがせるくらいの、ただのか弱い少女。
嫌なら拒否できたはずだ。
だが…できなかった。
俺の右に倒れ込んだ彼女の髪から、石鹸と甘ったるいシャンプーの匂いがしたから?
自分より高めの体温が暖かかったから?
否、妙に心地がよかったからだ。
とくんとくんと心臓の音が、やけにうるさく耳に届いた。
これは俺の心臓なのか、彼女の心臓なのか。
それを知る由は俺にはなかった。
「おい…何して」
「今日は…今日だけはサンタさんなの。僕は。だから良い子にプレゼントあげなきゃ」
彼女の言葉毎に彼女の髪が、頬が、時々触れた。
「僕が…プレゼントになったげる」
熱が、離れていく。
それは彼女と目が合う合図だった。
鼻の先が触れるか触れないかくらいの距離で、彼女が見つめてきた。
薄明かりに照らされた君の顔は、どうしようもなく火照っていた。
イラスト
illustration
オリジナル
original
オリキャラ
original character
クリスマス
christmas
サンタ服
Santa clothes
かわいい
cute
オッドアイ
heterochromia
ミニスカ
miniskirt
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116
2023-12-24 13:11
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