一条家の家族会議
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さて同じ頃一条家では家族全員そろっての会議が行われていた。
満瑠:「なんだよ親父、急に改まって…。」
隆徳:「お前達にとても大事な話があってな…。」
秋那:「と言うか伯父さん、おれも呼ばれたんだ?」
隆徳:「お前にも一応話があるからな、知っての通り4月からお前と満瑠のことはシェリーさんにお願いしてある。」
秋那:「ああ、聞いてるよ。ジムが替わってもおれがボクシングを続けて行くことに変わりはない。」
満瑠:「同感だ…。」
隆徳:「さて本題だが、わたしが今月末でコミッションドクターを退職して、ボクシング界の全てから身を引くことは知っているな…。」
満瑠:「ああ・・・。」
陽太:「知ってる。」
凛吾:「うん・・・。」
秋那:「勿論、聞いてるよ。」
隆徳:「それで来週の月曜日からはコミッションドクターの先輩が今新しい事業やってるんだが、わたしも4月からそこに就くことになったんだ、その関係で来週の月曜日からドクターの方の有休を消化がてら研修も兼ねて2週間は家と勤務先を行ったり来たりすることになると思う。そして4月から勤務先附属の寮に住むことになったんだ、だから4月以降この家を出て行くことになった。」
満瑠:「なんだよ!! どうしてそんな大事なこと黙ってたんだよ!!」
隆徳:「さっき正式に決まったからだよ!! その新しい勤務先にいる先輩から電話があってね…。」
満瑠:「(舌打ちして)ちっ!!」
隆徳:「ただ今度のエキシビジョンマッチにはちゃんと参加するからその点は安心しろ!! おそらくそれがコミッションドクターとしての最後の仕事になると思う…。それでここから本題だが満瑠・陽太・凛吾、お前はどうする?」
陽太:「あ!! 父さん…、みんなちょっと良いか?」
隆徳:「なんだ? 陽太!?」
陽太:「実はオレ、今年の春からONEJARの初全国ライブツアーが決まって、これからONEJARとしての活動も忙しくなりそうなんだ、あとプロデューサーが内命で異動が決まって、おれもそれについて行くことになって所属のレコード会社も4月から替わることになって、だからこれからONEJARの方に重点を置くことにしたから…、そうすると家を空けることの方が多くなりそうで、ならばプロデューサーの家の近くにあるマンション借りることにしてさ、だから近いうちにここ出てくわ…。」
凛吾:「お父さん、僕も良い?」
隆徳:「凛吾もか? どうした?!」
凛吾:「実はこれかなり前からジムのコーチから打診されてて、いつ言おうかと思って迷っていてなかなか言い出せなかったんだけど…、多分もうこのタイミングでしか言えないと思うから言うね…。実は僕この間プロデビューしてその時は運良くKO勝ちできたけど、僕はもっと強くなりたい!! 満瑠お兄ちゃんや秋那お兄ちゃんを越えるくらいに!! そう考えるといつまでもお父さんや満瑠お兄ちゃん、秋那お兄ちゃんに甘えちゃいけないと思うんだ、だから僕もここ出て行くよ、大学の先輩にそう言うことに詳しい人がいて、その人に色々相談したら運良くワンルームアパート借りることになったんだ、なんなら今度その先輩についてアルバイトも始めることになったし…。」
陽太:「凛吾、お前そこまで考えてたんだな、立派に成長しているなわが弟よ!!」
秋那:「まったくだ、ボクシング一辺倒のどこかのあれとは大違いだな!!」
満瑠:「おい、お前らそれは俺のことを言ってるのか?!」
陽太:「痛ててて、暴力反対!!」
隆徳:「おい、満瑠お前はどうするんだ?! 弟2人が自ら出て行くことを決心しているのに、長男のお前がそんなことでどうする?!」
秋那:「だったら、2人でルームシェアしようぜ!! 満瑠!!」
満瑠:「は?」
秋那:「今住んでる所そろそろ契約が満了になるから、それを機にもう少しだけ広い所に引っ越そうと思って、この間視察に言ったけど、一部屋余りそうなんだよね、ただ家賃が今住んでる所より高いから満瑠が半分払ってくれれば、おれも助かるし。あと伯父さんが言った通り、来月から望月さんところのジムに移籍になるし、同じ環境の者同士が一緒に住めば俺としても満瑠としても助かると思わね? それにコイツ、ボクシング以外のことは本当ポンコツだから、一人にしたらちゃんと生活できるのか心配になる…。だから伯父さん満瑠をおれのところに置いといて良いかな?」
凛吾:「って言うか秋那お兄ちゃん、弟の僕達より満瑠お兄ちゃんのことわかってるよね。」
隆徳:「やっぱ環境が違うからなのか? 高校卒業してすぐ一人暮らし始めたよな。」
秋那:「家(実家)から出たかっただけだよ、うち下3人全部妹だから騒がしいのなんの?! そこに母親が混ざるともう最悪!! 父親も妹たちばかり贔屓して可愛がるしもうやってられるかっての?!」
隆徳:「全く孝夫(隆徳の弟・秋名の父)の奴しょうがないな…、そう言えば香織ちゃん(秋那の上の妹)達は元気なのか?」
秋那:「香織は結婚しましたね、瑠璃葉(下の妹)もつき合っている彼氏がいるみたいで、兄としては彼氏との交際も順調に行って結婚まで行ってくれれば良いんですけどね…。小夜子(真ん中の妹)は仕事が好きみたいだから結婚する予定はないみたいです。まぁそれはそれとして伯父さん、満瑠のことは任せて下さいよ…。」
満瑠:「お前ら…。」
隆徳:「そう言ってくれると、私としても安心だな…。お前達全員の環境が全て整い次第、この家は売りに出すから。」
秋那:「伯母さんのことでもボクシングのことでも踏ん切りがついたんですね。」
隆徳:「ああ、そうだな・・・。わたしたちはこれから居場所がバラバラにはなるが、それでもわたしたちは大切な家族だ!! それだけはいつまでも忘れないでくれ・・・。」
満瑠:「親父」
陽太:「父さん」
凛吾:「お父さん」
秋那:「伯父さん」
隆徳:「だがまずはエキシビジョンマッチだ、最後の仕事として満瑠、秋那みっちりお前達をしごくからな!! 覚悟しろ!!」
満瑠:「誰に向って言ってる?!」
秋那:「勿論だ!!」
さて同じ頃一条家では家族全員そろっての会議が行われていた。
満瑠:「なんだよ親父、急に改まって…。」
隆徳:「お前達にとても大事な話があってな…。」
秋那:「と言うか伯父さん、おれも呼ばれたんだ?」
隆徳:「お前にも一応話があるからな、知っての通り4月からお前と満瑠のことはシェリーさんにお願いしてある。」
秋那:「ああ、聞いてるよ。ジムが替わってもおれがボクシングを続けて行くことに変わりはない。」
満瑠:「同感だ…。」
隆徳:「さて本題だが、わたしが今月末でコミッションドクターを退職して、ボクシング界の全てから身を引くことは知っているな…。」
満瑠:「ああ・・・。」
陽太:「知ってる。」
凛吾:「うん・・・。」
秋那:「勿論、聞いてるよ。」
隆徳:「それで来週の月曜日からはコミッションドクターの先輩が今新しい事業やってるんだが、わたしも4月からそこに就くことになったんだ、その関係で来週の月曜日からドクターの方の有休を消化がてら研修も兼ねて2週間は家と勤務先を行ったり来たりすることになると思う。そして4月から勤務先附属の寮に住むことになったんだ、だから4月以降この家を出て行くことになった。」
満瑠:「なんだよ!! どうしてそんな大事なこと黙ってたんだよ!!」
隆徳:「さっき正式に決まったからだよ!! その新しい勤務先にいる先輩から電話があってね…。」
満瑠:「(舌打ちして)ちっ!!」
隆徳:「ただ今度のエキシビジョンマッチにはちゃんと参加するからその点は安心しろ!! おそらくそれがコミッションドクターとしての最後の仕事になると思う…。それでここから本題だが満瑠・陽太・凛吾、お前はどうする?」
陽太:「あ!! 父さん…、みんなちょっと良いか?」
隆徳:「なんだ? 陽太!?」
陽太:「実はオレ、今年の春からONEJARの初全国ライブツアーが決まって、これからONEJARとしての活動も忙しくなりそうなんだ、あとプロデューサーが内命で異動が決まって、おれもそれについて行くことになって所属のレコード会社も4月から替わることになって、だからこれからONEJARの方に重点を置くことにしたから…、そうすると家を空けることの方が多くなりそうで、ならばプロデューサーの家の近くにあるマンション借りることにしてさ、だから近いうちにここ出てくわ…。」
凛吾:「お父さん、僕も良い?」
隆徳:「凛吾もか? どうした?!」
凛吾:「実はこれかなり前からジムのコーチから打診されてて、いつ言おうかと思って迷っていてなかなか言い出せなかったんだけど…、多分もうこのタイミングでしか言えないと思うから言うね…。実は僕この間プロデビューしてその時は運良くKO勝ちできたけど、僕はもっと強くなりたい!! 満瑠お兄ちゃんや秋那お兄ちゃんを越えるくらいに!! そう考えるといつまでもお父さんや満瑠お兄ちゃん、秋那お兄ちゃんに甘えちゃいけないと思うんだ、だから僕もここ出て行くよ、大学の先輩にそう言うことに詳しい人がいて、その人に色々相談したら運良くワンルームアパート借りることになったんだ、なんなら今度その先輩についてアルバイトも始めることになったし…。」
陽太:「凛吾、お前そこまで考えてたんだな、立派に成長しているなわが弟よ!!」
秋那:「まったくだ、ボクシング一辺倒のどこかのあれとは大違いだな!!」
満瑠:「おい、お前らそれは俺のことを言ってるのか?!」
陽太:「痛ててて、暴力反対!!」
隆徳:「おい、満瑠お前はどうするんだ?! 弟2人が自ら出て行くことを決心しているのに、長男のお前がそんなことでどうする?!」
秋那:「だったら、2人でルームシェアしようぜ!! 満瑠!!」
満瑠:「は?」
秋那:「今住んでる所そろそろ契約が満了になるから、それを機にもう少しだけ広い所に引っ越そうと思って、この間視察に言ったけど、一部屋余りそうなんだよね、ただ家賃が今住んでる所より高いから満瑠が半分払ってくれれば、おれも助かるし。あと伯父さんが言った通り、来月から望月さんところのジムに移籍になるし、同じ環境の者同士が一緒に住めば俺としても満瑠としても助かると思わね? それにコイツ、ボクシング以外のことは本当ポンコツだから、一人にしたらちゃんと生活できるのか心配になる…。だから伯父さん満瑠をおれのところに置いといて良いかな?」
凛吾:「って言うか秋那お兄ちゃん、弟の僕達より満瑠お兄ちゃんのことわかってるよね。」
隆徳:「やっぱ環境が違うからなのか? 高校卒業してすぐ一人暮らし始めたよな。」
秋那:「家(実家)から出たかっただけだよ、うち下3人全部妹だから騒がしいのなんの?! そこに母親が混ざるともう最悪!! 父親も妹たちばかり贔屓して可愛がるしもうやってられるかっての?!」
隆徳:「全く孝夫(隆徳の弟・秋名の父)の奴しょうがないな…、そう言えば香織ちゃん(秋那の上の妹)達は元気なのか?」
秋那:「香織は結婚しましたね、瑠璃葉(下の妹)もつき合っている彼氏がいるみたいで、兄としては彼氏との交際も順調に行って結婚まで行ってくれれば良いんですけどね…。小夜子(真ん中の妹)は仕事が好きみたいだから結婚する予定はないみたいです。まぁそれはそれとして伯父さん、満瑠のことは任せて下さいよ…。」
満瑠:「お前ら…。」
隆徳:「そう言ってくれると、私としても安心だな…。お前達全員の環境が全て整い次第、この家は売りに出すから。」
秋那:「伯母さんのことでもボクシングのことでも踏ん切りがついたんですね。」
隆徳:「ああ、そうだな・・・。わたしたちはこれから居場所がバラバラにはなるが、それでもわたしたちは大切な家族だ!! それだけはいつまでも忘れないでくれ・・・。」
満瑠:「親父」
陽太:「父さん」
凛吾:「お父さん」
秋那:「伯父さん」
隆徳:「だがまずはエキシビジョンマッチだ、最後の仕事として満瑠、秋那みっちりお前達をしごくからな!! 覚悟しろ!!」
満瑠:「誰に向って言ってる?!」
秋那:「勿論だ!!」
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2024-03-13 19:00
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