【ポケサガ】二度とは訪れぬ時間【砂塵の市街戦】
「あぁヤダヤダ、昔は良かったなんて、口が裂けても言えないよ」
◆
こちら【https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21949618】で護さん達と別れる少し前のお話。
同行者が増えたよ!やったねお爺ちゃん!【illust/115707370】
◆
企画元【user/5804799】
◆
人馬一体の国「シンザン」
かつてレイフィルド大陸にあった国。
元は騎馬民族の集まりで各地を転々と移動していたが、いつしか一つの土地に根を下ろし、人の王とpkmnの王、二つの王家が治める国となった。
その国では「人とpkmnは一心同体であるべき」として、必ず人とpkmnはパートナー関係を結び、共に戦う事が当たり前で、その強固な絆で国は安寧と繁栄を保っていた。
……しかし、その当たり前を蹴散らす存在が現れた。
そのpkmnは人を背に乗せるのを嫌い、炎を撒き散らし、何もかもを灰燼に帰してその身を真っ黒に染める——後に“黒灰”と恐れられるpkmnだった。
人との絆を必要とせず戦う姿に、国のpkmn達は徐々に人間とパートナー関係を結ぶことを嫌がるようになった。強い肉体も敵を踏み潰す蹄も持たない人間達を、どうして今まで必要としていたのか。
そうして人間とpkmn達の間に不穏な空気が流れ始めた。……そんな折だった。
黒灰が、自分の妻子を殺した。
炎に魅入られ、正気を失った彼は手綱で止められる事も無く、妻と子を手に掛けたのだ。
彼は国外追放となり、人間達は声高に叫んだ。
お前達は獣なのだ
心が失われそうになったとき 誰がその手綱を握るのか
この様な悲劇は繰り返してはならない 再び手を取ろう
pkmn達は、人間達の言葉に頷くしか無かった。
二つの種族は、また再び一体となった。悲劇を乗り越えて、その絆は綻ぶ事のない頑強なものとなったのだ。
黒灰の妻子を殺したのが、本当は人間だと発覚するその時までは。
「……本当はさ、人間なんて大っ嫌いだよ。大事なものを奪って、帰る場所もめちゃくちゃにしやがった。何度滅べば良いかと願ったか。……まぁ、感情的に生きるにゃ、この世界は厳しいもんでね。そこら辺は上手い事やってかないと。……今は、預かり物もあるしね」
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こちら【https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21949618】で護さん達と別れる少し前のお話。
同行者が増えたよ!やったねお爺ちゃん!【illust/115707370】
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企画元【user/5804799】
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人馬一体の国「シンザン」
かつてレイフィルド大陸にあった国。
元は騎馬民族の集まりで各地を転々と移動していたが、いつしか一つの土地に根を下ろし、人の王とpkmnの王、二つの王家が治める国となった。
その国では「人とpkmnは一心同体であるべき」として、必ず人とpkmnはパートナー関係を結び、共に戦う事が当たり前で、その強固な絆で国は安寧と繁栄を保っていた。
……しかし、その当たり前を蹴散らす存在が現れた。
そのpkmnは人を背に乗せるのを嫌い、炎を撒き散らし、何もかもを灰燼に帰してその身を真っ黒に染める——後に“黒灰”と恐れられるpkmnだった。
人との絆を必要とせず戦う姿に、国のpkmn達は徐々に人間とパートナー関係を結ぶことを嫌がるようになった。強い肉体も敵を踏み潰す蹄も持たない人間達を、どうして今まで必要としていたのか。
そうして人間とpkmn達の間に不穏な空気が流れ始めた。……そんな折だった。
黒灰が、自分の妻子を殺した。
炎に魅入られ、正気を失った彼は手綱で止められる事も無く、妻と子を手に掛けたのだ。
彼は国外追放となり、人間達は声高に叫んだ。
お前達は獣なのだ
心が失われそうになったとき 誰がその手綱を握るのか
この様な悲劇は繰り返してはならない 再び手を取ろう
pkmn達は、人間達の言葉に頷くしか無かった。
二つの種族は、また再び一体となった。悲劇を乗り越えて、その絆は綻ぶ事のない頑強なものとなったのだ。
黒灰の妻子を殺したのが、本当は人間だと発覚するその時までは。
「……本当はさ、人間なんて大っ嫌いだよ。大事なものを奪って、帰る場所もめちゃくちゃにしやがった。何度滅べば良いかと願ったか。……まぁ、感情的に生きるにゃ、この世界は厳しいもんでね。そこら辺は上手い事やってかないと。……今は、預かり物もあるしね」
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2024-04-13 00:42
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