刀使ノ旅々「～桜・終章～」

「アヴィリア、寝ちゃったね」
お花見でひとしきり騒いだ後、アヴィリアは桜の樹にもたれかかって眠っている。
「朝からずっと徒歩でしたし、お疲れみたいですね」
「まぁ、さっきまで凄くはしゃいでいたけどね」
アムネシアは眠っているアヴィリアの髪を優しく撫でる。
「むにゃ・・・もう、食べられないのです・・・」

「桜、綺麗だね」
アムネシアは舞う桜の花びらを見ながら呟く。
「数日すると全部散っちゃうんですけどね」
可奈美は少し寂しそうに口を開く
「そう・・・なんだ・・・いつか、どこかでまた見たいね」
「そうですね・・・」

『いつか、か』

二人は同時に思っていた。ずっと続くと思っていた旅。
それもいつかは終わる。可奈美はいつかはここからいなくなる。

『ずっと、一緒がいいな・・・でも』

「桜綺麗だね・・・」
「そうですね・・・」
舞い散る桜を見上げる二人

「そうだ！自撮りしましょう。アムネシアさん！」
重たい空気を吹き飛ばすようにあ立ち上がる可奈美
「じどり？って？？」
可奈美がバックからスマホを取り出す。
「あれ、すまほって・・・写真撮るの？」
「実はこう言う使い方もありまして」
可奈美はインカメラに切り替える。
「え、私たちが写っている？！」
驚くアムネシア。
「せっかくだし、みんなで撮りましょう」
「アヴィリアは・・・ダメだ・・・起きない」
「じゃ、アムネシアさんと二人・・・で・・・」
可奈美の顔が紅潮する。
「そうね、じゃ撮ろうか」

「アムネシアさん、もう少し寄ってください」
「えっと、こう？」
「はい、じゃ撮りますよ～はい、チーズ！」

パシャ！

「カナミ、チーズって？」
「あ、私の世界で写真撮るときの合言葉的な？」
「結構良く撮れたわね」
「ちょっと距離近すぎましたね💦」
「アヴィリアさん激おこ案件かも💦」
「じゃ、この写真はカナミと私だけの秘密ね」
人差し指を口に当てて内緒のポーズをするアムネシア。
（天然なんですか？可愛すぎる！）
顔を赤らめる可奈美。

「あ、アヴィリア起きたみたい」
「・・・おはようございますなのです・・・」
「アヴィリアも起きたし、片づけて出発しようか？」
「はい、アムネシアさん！」
スマホをバッグに戻しながら元気に答える可奈美。
「それでは、出発なのです！」
（おしまい）

はい、お花見編最終回です。
アムネシアさん練習絵のつもりがかなりガチ目のなりました(;'∀')

・・・アヴィリアさん？
「また、私が出ていないのです！！」
いや、君前回ピン絵だったでしょ？
「お姉ちゃんとのツーショット、アヴィリアも欲しいのです！」
あれ？あの写真見ても怒らない？？
「あれは・・・あれでありなのです」
ついに百合に目覚めたか。
（ＥＮＤ）

2枚目と３枚目はフォーカス部無し、カメラフレーム無しバージョンです。
それでは、また次回。