「どうしたんだアニキ？ずっと黙ったままじゃん」

こういっちゃあなんだが、オレは妹が好きだっ！
重度のシスコンといわれようがかまうもんか！

久しぶりの休日、妹に海へ行こうと誘いだしたら二つ返事でついてきた。
ひとしきり海で遊んだあと、昼時の海の家でオレは不機嫌極まりなかった。
なぜかって？
浜辺で複数のオトコに絡まれてた妹を助けてきたトコなんだけどさ…。

「なんだよ、さっきアタシがナンパされてたの怒ってんの？」

そのオトコたちと楽しそうに会話をしてるのを見ててどうにも気が収まらない。

「最初はナンパされてたけどさ、話してる最中にあいつらアタシのSNSのフォロワーだったってわかってさ。
つい話し込んじゃったんだよ」

はぁ？妹がSNSやってたの初耳なんですケド…。

「大丈夫だよ、アニキ、どんなやつがナンパしにきても、アタシついてきゃしね～からさ。アタシにはアニキが一番だよ」

くぅ～！
ここぞというときの、オレの心を見透かしたようなコイツの一言にオレはいつもやられている。

「だからジャンボパフェも食べていいよな、アニキ♡」

ついでにオレのサイフもやられている。
ま、いっか。