【ソバスピ】伏砂龍王、再び
伏砂龍王の説得を試みる
カーネリアさんillust/122624996
アセロくん&博士with飛行メカillust/122529350
を
アルルレーゼillust/121823250
も援護いたします!
万死の掌底illust/122689580
ゲットだぜ!illust/122689283
の流れの前にこんなこともあったかな?くらいの想定です。
不都合等ございましたらパラレル/スルーとして頂ければ!
※
「生意気ですね。なり損ない如きが、竜に追いつこうだなんて」
伏砂龍王の背を追うカーネリアだが、その速度差は歴然。
「ダメだ・・・ドク、逃げて!!」
カーネリアの左手に引かれ共に飛ぶアセロの声は、
竜に追われる博士の飛行機械にはまだ届かない。
「・・・アセロ!離さないでね!!」
意を決したカーネリアが振るう右手から伸びた
カーボンファイバーが、先行する伏砂龍王の
振り翳した腕に絡みつく。
「私と同じ力だから、止められるとでも?侮られたものですね」
飛行機械への一撃こそ止められたが、それは
竜の怒りの矛先がカーネリアに移ったというだけのことだ。
腕を縛る炭素繊維を逆手に取り、力任せに振り回す。
「うわわわわわわわわわわわわわ!!!」
竜種の圧倒的な膂力に翻弄された末、伏砂龍王自身の
カーボンブレードでワイヤーが切り裂かれて、
2人は宙に投げ出される。
「性質は同じでも、強度が全然違う・・・!!」
同質の力、より巨大な体躯、そして経験においてさえ
伏砂龍王はカーネリアを大きく凌駕する。
勝てるはずのない戦い。
神の摂理に挑むが如き無謀を、あえて繰り返してきた
友の姿を思い浮かべて、カーネリアは歯を食いしばる。
「アルルレーゼさん・・・!」
「───言ったはずだ。時が来れば、私は役目を全うすると」
瞼の裏に思い描いた面影は、目を見開いてもなお消えなかった。
落ちるカーネリアを真っ直ぐ捉え、アルルレーゼが手を差し伸べる。
「・・・カルニー。私は、君を信じる。
竜に挑み、己の世界を守らんとする君の勇気を」
カーネリアを墜落から救ったアルルレーゼが身を翻す。
向かう先は、自らをこの場に呼んだ博士の飛行機械だ。
「アセロ!お前さんはコイツの操縦を手伝いな!」
飛行機械に飛び移り、操縦桿を握った途端にアセロの表情から
迷いの影が吹き飛び、勝ち気でやんちゃな視線が竜を捉える。
「了解です!こうなったらやれるだけやってみますよ!!」
迫り来る伏砂龍王、その巨体に、アルルレーゼとカーネリア、
そしてアセロと博士の飛行機械が敢然と挑む。
「ゴミが山積みになったところで、何も変わりませんね」
身を捩り、竜巻と化して迫る先制の突撃。
「───ブレイクッ!!」
やおら全体重をかけてアセロたちを蹴り飛ばすアルルレーゼ。
「どわぁーーーッ!?」
もんどりうって危うく天地逆転しそうになるが、
咄嗟のアセロの操縦でどうにか体制を立て直す。
文句の一つでも言ってやろうかと思ったアセロだが、
弾かれあった両者の真ん中を竜の巨体が
突き抜けていった後では二の句も継げない。
「お互いの質量を利用すれば、独りよりも速く翔べる・・・!」
「そうだ。我ら竜餐機兵の姉妹たちが、数多の犠牲を
重ねながら磨いてきた空戦機動だ。・・・試してみるか?」
アルルレーゼの頭部を覆う仮面は冷ややかな白磁だが・・・
カーネリアを見据えるその目には、確かな熱い感情があった。
「・・・やってみます!!」
上空に大きく弧を描いた伏砂龍王を追って、
アルルレーゼとカーネリアはともに天へと翔け上がる。
「いい返事だ。ついてこい、ルーキー!!」
先行するアルルレーゼのエンジンフレアが巻き起こす
上昇気流をカーボンファイバーの翼幕に捉え、
スリップストリームに潜り込んだカーネリアが限界を超え加速する。
かつて姉の後を追うばかりだった若鳥が、
今や新たな戦友に道を示すべくその先を飛んでいく。
「まだ追いつけるつもりですか?頭の悪い定命くんですねぇ」
その不遜を咎めてか、伏砂龍王の口腔から紅蓮の焔が迸る。
言葉では遅すぎる。
アルルレーゼはただ身を翻して、生き残る道を後続に指し示す。
迷いなく軌跡を辿るカーネリア共々に、火柱を巻き込むような
紙一重のマニューバで2人は竜の一撃を切り抜ける。
「いい気にならないでください───」
反撃の刃を伸ばしたタイラントドレイク、その腕が薙ぎ払われる
直前で、真近で爆ぜた黒煙が視界を塞ぐ。
「やった・・!ナイスシュートですドク!!」
アセロに操縦を任せ、携行式ミサイルランチャーを担いだ
博士が得意げにサングラスを光らせる。
「どうだい。人間だって捨てたもんじゃないだろ?」
生じた一瞬の間隙に、カーネリアを送り出すべく
ピッチを跳ね上げ急制動をかけたアルルレーゼが、
ランディングホイールをカーネリアの黒翼に宛てがう。
「行けッ、カルニー・・・ッ!!」
その刹那。太陽を背に舞い降り来たるものがいた。
「レーゼさんっ・・・!」
想定よりも遥かに下に飛ばされたカーネリアが振り返ると。
「───『天堕とす竜』、フレムフリム。
空で1番会いたくないヤツが来ちまったね」
少女のような面影の、異形の竜がそこにいた。
「ボクたちがみんなしてブンブン飛んでるから、
引き寄せちゃったってことですか・・・!?」
振り下ろされたフレムフリムの巨大な刃は、
アルルレーゼが咄嗟に掲げたランゲリボルグと
鍔迫り合って火花を散らしていた。
「アセロ、カルニーを頼む。
我が身を顧みず跳べた君なら、きっと彼女の力になれる」
しかし、そのパワーの差は歴然。押し負けたアルルレーゼは
たちまちのうちに地表付近まで叩き落とされる。
「ッ・・・任せてください!ってそれ、褒められてるの?」
煙幕を突き抜けて荒れ狂う竜の猛威を前にしては、
アセロにもそれ以上他所の心配をしている余裕はない。
「前向きに考えときな!大丈夫、こんなこともあろうかと
ウォー・キッドのヤツから面白いモンを預かってるよ!!」
伏砂龍王に立ち向かうアセロとドク、カーネリアを見送り
アルルレーゼは上空へ舞い上がる。
「カルニー・・・後は頼む」
追撃を図るフレムフリムにありったけのインパクトミサイルを
放つが、鋭角の軌跡を刻む竜の機動には掠りさえしない。
回避機動に追い縋るようにアルルレーゼも最大出力で
空を駆け、両者の刻む航跡が上空で幾重にも絡み合う。
「姉さまたちの仇、ここで討ち果たす!!」
※
お借りしました
空を往く者に牙を剥く異形の竜、
フレムフリムさんillust/121338047
カーネリアさんillust/122624996
アセロくん&博士with飛行メカillust/122529350
を
アルルレーゼillust/121823250
も援護いたします!
万死の掌底illust/122689580
ゲットだぜ!illust/122689283
の流れの前にこんなこともあったかな?くらいの想定です。
不都合等ございましたらパラレル/スルーとして頂ければ!
※
「生意気ですね。なり損ない如きが、竜に追いつこうだなんて」
伏砂龍王の背を追うカーネリアだが、その速度差は歴然。
「ダメだ・・・ドク、逃げて!!」
カーネリアの左手に引かれ共に飛ぶアセロの声は、
竜に追われる博士の飛行機械にはまだ届かない。
「・・・アセロ!離さないでね!!」
意を決したカーネリアが振るう右手から伸びた
カーボンファイバーが、先行する伏砂龍王の
振り翳した腕に絡みつく。
「私と同じ力だから、止められるとでも?侮られたものですね」
飛行機械への一撃こそ止められたが、それは
竜の怒りの矛先がカーネリアに移ったというだけのことだ。
腕を縛る炭素繊維を逆手に取り、力任せに振り回す。
「うわわわわわわわわわわわわわ!!!」
竜種の圧倒的な膂力に翻弄された末、伏砂龍王自身の
カーボンブレードでワイヤーが切り裂かれて、
2人は宙に投げ出される。
「性質は同じでも、強度が全然違う・・・!!」
同質の力、より巨大な体躯、そして経験においてさえ
伏砂龍王はカーネリアを大きく凌駕する。
勝てるはずのない戦い。
神の摂理に挑むが如き無謀を、あえて繰り返してきた
友の姿を思い浮かべて、カーネリアは歯を食いしばる。
「アルルレーゼさん・・・!」
「───言ったはずだ。時が来れば、私は役目を全うすると」
瞼の裏に思い描いた面影は、目を見開いてもなお消えなかった。
落ちるカーネリアを真っ直ぐ捉え、アルルレーゼが手を差し伸べる。
「・・・カルニー。私は、君を信じる。
竜に挑み、己の世界を守らんとする君の勇気を」
カーネリアを墜落から救ったアルルレーゼが身を翻す。
向かう先は、自らをこの場に呼んだ博士の飛行機械だ。
「アセロ!お前さんはコイツの操縦を手伝いな!」
飛行機械に飛び移り、操縦桿を握った途端にアセロの表情から
迷いの影が吹き飛び、勝ち気でやんちゃな視線が竜を捉える。
「了解です!こうなったらやれるだけやってみますよ!!」
迫り来る伏砂龍王、その巨体に、アルルレーゼとカーネリア、
そしてアセロと博士の飛行機械が敢然と挑む。
「ゴミが山積みになったところで、何も変わりませんね」
身を捩り、竜巻と化して迫る先制の突撃。
「───ブレイクッ!!」
やおら全体重をかけてアセロたちを蹴り飛ばすアルルレーゼ。
「どわぁーーーッ!?」
もんどりうって危うく天地逆転しそうになるが、
咄嗟のアセロの操縦でどうにか体制を立て直す。
文句の一つでも言ってやろうかと思ったアセロだが、
弾かれあった両者の真ん中を竜の巨体が
突き抜けていった後では二の句も継げない。
「お互いの質量を利用すれば、独りよりも速く翔べる・・・!」
「そうだ。我ら竜餐機兵の姉妹たちが、数多の犠牲を
重ねながら磨いてきた空戦機動だ。・・・試してみるか?」
アルルレーゼの頭部を覆う仮面は冷ややかな白磁だが・・・
カーネリアを見据えるその目には、確かな熱い感情があった。
「・・・やってみます!!」
上空に大きく弧を描いた伏砂龍王を追って、
アルルレーゼとカーネリアはともに天へと翔け上がる。
「いい返事だ。ついてこい、ルーキー!!」
先行するアルルレーゼのエンジンフレアが巻き起こす
上昇気流をカーボンファイバーの翼幕に捉え、
スリップストリームに潜り込んだカーネリアが限界を超え加速する。
かつて姉の後を追うばかりだった若鳥が、
今や新たな戦友に道を示すべくその先を飛んでいく。
「まだ追いつけるつもりですか?頭の悪い定命くんですねぇ」
その不遜を咎めてか、伏砂龍王の口腔から紅蓮の焔が迸る。
言葉では遅すぎる。
アルルレーゼはただ身を翻して、生き残る道を後続に指し示す。
迷いなく軌跡を辿るカーネリア共々に、火柱を巻き込むような
紙一重のマニューバで2人は竜の一撃を切り抜ける。
「いい気にならないでください───」
反撃の刃を伸ばしたタイラントドレイク、その腕が薙ぎ払われる
直前で、真近で爆ぜた黒煙が視界を塞ぐ。
「やった・・!ナイスシュートですドク!!」
アセロに操縦を任せ、携行式ミサイルランチャーを担いだ
博士が得意げにサングラスを光らせる。
「どうだい。人間だって捨てたもんじゃないだろ?」
生じた一瞬の間隙に、カーネリアを送り出すべく
ピッチを跳ね上げ急制動をかけたアルルレーゼが、
ランディングホイールをカーネリアの黒翼に宛てがう。
「行けッ、カルニー・・・ッ!!」
その刹那。太陽を背に舞い降り来たるものがいた。
「レーゼさんっ・・・!」
想定よりも遥かに下に飛ばされたカーネリアが振り返ると。
「───『天堕とす竜』、フレムフリム。
空で1番会いたくないヤツが来ちまったね」
少女のような面影の、異形の竜がそこにいた。
「ボクたちがみんなしてブンブン飛んでるから、
引き寄せちゃったってことですか・・・!?」
振り下ろされたフレムフリムの巨大な刃は、
アルルレーゼが咄嗟に掲げたランゲリボルグと
鍔迫り合って火花を散らしていた。
「アセロ、カルニーを頼む。
我が身を顧みず跳べた君なら、きっと彼女の力になれる」
しかし、そのパワーの差は歴然。押し負けたアルルレーゼは
たちまちのうちに地表付近まで叩き落とされる。
「ッ・・・任せてください!ってそれ、褒められてるの?」
煙幕を突き抜けて荒れ狂う竜の猛威を前にしては、
アセロにもそれ以上他所の心配をしている余裕はない。
「前向きに考えときな!大丈夫、こんなこともあろうかと
ウォー・キッドのヤツから面白いモンを預かってるよ!!」
伏砂龍王に立ち向かうアセロとドク、カーネリアを見送り
アルルレーゼは上空へ舞い上がる。
「カルニー・・・後は頼む」
追撃を図るフレムフリムにありったけのインパクトミサイルを
放つが、鋭角の軌跡を刻む竜の機動には掠りさえしない。
回避機動に追い縋るようにアルルレーゼも最大出力で
空を駆け、両者の刻む航跡が上空で幾重にも絡み合う。
「姉さまたちの仇、ここで討ち果たす!!」
※
お借りしました
空を往く者に牙を剥く異形の竜、
フレムフリムさんillust/121338047
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2024-09-23 04:01
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