骨董屋で格安で手に入れたペンダントは、宝石の精霊姫でした

閉店間際の処分セールをやっていた骨董屋の隅で、売る気が全くない配置で陳列されていた宝石付きのペンダント。
骨董屋の主人が言うには、クズ同然の石なのでダメ元で並べている、という品らしい。
なぜかそのペンダントが気に入ったので購入することにした。
骨董屋は値打ちがないからと値札の三割引きにしてくれた。
自宅に帰って適当な窓辺に置き、磨くための道具を探しに行ってる間に、なぜかペンダントを置いた場所に手のひらサイズの女の子が立っていた。
頭が?マークでいっぱいになっていると、その女の子はとても丁寧に挨拶をしてくれた。
何でも宝石に宿る精霊の一種であるらしい。
人間に姿を見せることはあまりしないそうだが、助けてくれたので正体を明かすことにしたのだという。
「これからよろしくお願いしますね」
礼儀正しくお辞儀をしてくる女の子に対し、思わずお辞儀を返していた。

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2024-10-26 17:11

 木林 裕四郎


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