-三王茶会-
奏国の首都隆洽では、早茶の席で語られる最も興味深い美談の一つである。
物語の発端は、隆洽のとある名高い茶舗の宝物である扇面にまつわるものである。茶舗の主人が言うには、この扇面には景王、延王、氾王、そして奏国の二太子である利广の筆による題字があるという。
その日、二太子が奏国を訪ねた三人の王を引き連れ、共にお忍びで春の野遊びに出掛け、急な雨に見舞われた際、雨宿りにこの茶舗に立ち寄り、茶点を味わい、大いに賞賛した後に扇面に書を記したそうだ。この扇面は、字の読めない給仕に危うく捨てられそうになったが、茶舗の主人が卓郎君の落款を見て驚愕し、南面の清汉宮の方向に向かって三度拝礼してから、扇面を供えたという。
それ以来、店の名声は大いに高まった。
この扇面が人目を引くための贋作だと批判する同業者も多かったが、お茶会の美談は水が流れるように広がり、今でも「南国の早茶は天下一品」という言葉が奏国の人々の間で語り継がれている。
——「奏南美食風俗考」
——————————————
奏国首都隆洽早茶桌上最为津津乐道的美谈。
故事的起源是隆洽一家极负盛名的茶铺最宝贝的扇面,掌柜本人声称是景王、延王、氾王与奏二太子利广所题。据传当日二太子引访奏的三王微服踏春适逢大雨,避雨时尝了些茶点,赞不绝口遂题扇为念。这扇面险些还被不识字的小二丢了,最终掌柜无意间看到卓郎君的落款大惊失色,直直朝着南面清汉宫方向拜了三拜,方才将这扇面供了起来。
自那以后,铺子声名大振。
尽管有许多点心同行指责这扇面乃是博人眼球的伪作,茶会的佳话还是如同流水一样的传开。而直到如今,“南国早茶天下一品”也依然是奏人口耳相传的招牌。
——《奏南美食风俗考》
物語の発端は、隆洽のとある名高い茶舗の宝物である扇面にまつわるものである。茶舗の主人が言うには、この扇面には景王、延王、氾王、そして奏国の二太子である利广の筆による題字があるという。
その日、二太子が奏国を訪ねた三人の王を引き連れ、共にお忍びで春の野遊びに出掛け、急な雨に見舞われた際、雨宿りにこの茶舗に立ち寄り、茶点を味わい、大いに賞賛した後に扇面に書を記したそうだ。この扇面は、字の読めない給仕に危うく捨てられそうになったが、茶舗の主人が卓郎君の落款を見て驚愕し、南面の清汉宮の方向に向かって三度拝礼してから、扇面を供えたという。
それ以来、店の名声は大いに高まった。
この扇面が人目を引くための贋作だと批判する同業者も多かったが、お茶会の美談は水が流れるように広がり、今でも「南国の早茶は天下一品」という言葉が奏国の人々の間で語り継がれている。
——「奏南美食風俗考」
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奏国首都隆洽早茶桌上最为津津乐道的美谈。
故事的起源是隆洽一家极负盛名的茶铺最宝贝的扇面,掌柜本人声称是景王、延王、氾王与奏二太子利广所题。据传当日二太子引访奏的三王微服踏春适逢大雨,避雨时尝了些茶点,赞不绝口遂题扇为念。这扇面险些还被不识字的小二丢了,最终掌柜无意间看到卓郎君的落款大惊失色,直直朝着南面清汉宫方向拜了三拜,方才将这扇面供了起来。
自那以后,铺子声名大振。
尽管有许多点心同行指责这扇面乃是博人眼球的伪作,茶会的佳话还是如同流水一样的传开。而直到如今,“南国早茶天下一品”也依然是奏人口耳相传的招牌。
——《奏南美食风俗考》
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2024-10-29 22:41
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