初夢アイドルデビューでPV撮影する黒木智子

黒木「どうして、私はわけわからん場所で、わけわからん衣装を着て、わけわからん踊りを踊ってるんだ?
 よくわからん。 PV撮影か、何か? まさかアイドルの?
 まあ、夢だって事はわかるんだがな。
 実際問題、私程度のルックスのブサ女が、現実でアイドルデビューなんてありえんからな。
 実際、どこの物好きが買うんだよって話。

 でもまー。 悪い気分はしないな。
 なんかこー。選ばれし者に生まれ変わった気分。
 全身から、キラキラオーラがぼわーって、出ちゃってさ。 高揚感。 すっごい気持ち良い。
 いいじゃん、別に。 どうせ夢なんだからさ。
 夢の中くらいは私が美少女で、何が悪い?
 チヤホヤされて、何が悪い? 逆ハーレムだよ、ひゃっほーい!

 実際さ、世の中の美少女連中は、これでチヤホヤされて飯だって食えるわけだからさ。 
 本当、いいご身分だよ。」

 そんな時だった。
 大勢のファンの群れが、黒木智子のサインを求めて押し寄せてきたのは。

「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモイ」「キモーイ」

黒木智子「どういう事だよ?
 私のファン、全員絵文字じゃねえかーーーーっ!」

キモイキモイと言いながらサインを求めてくる、100万人以上の絵文字こと、内笑美莉の群れ。
その人波に飲み込まれ、奈落の底に消えていく、黒木智子であった。

黒木智子「あ~れ~っ!」

その後、汗だくで目を覚ます黒木。

黒木智子「ハァハァ……。
 正月早々、嫌な夢を見た。
 って、これが初夢かよ? 勘弁してくれ……。」

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2025-01-07 18:05

 パンダ男@鼻が通り始めて来た!


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