【銭形平次】79.十七の娘
「銭形平次捕物控」第79話 十七の娘 イラスト。
「お前はどんな引掛りでここに居るんだ」
「遠縁の奉公人でしたよ。十二三年前、箱根へ旦那のお供をして行って、崖から落ちて大怪我をして、それからズーッとここに置いて養って貰っております」
「不自由はないだろうな」
「不自由なんてものは、どこの国の言葉だか知らないくらいで、へッ、へッ」
七平は泣き出しそうな顔をして笑うのです。
★
九月十四日、祭りの晩に荒物屋のお今、十七の美しい娘が殺される。
血だらけの匕首を持ってぼんやり立っていたという評判のよくない男、勘六や、
この暮にはお今と祝言をするはずだったという植木屋の専次も疑われますが、
専次には、御神酒所の外の縁台に腰かけているのを見たという
駄菓子屋の文吉の目撃証言も。
しかし、事件はこれで終らず
次の日には三河屋のお三輪が、その次の日には下駄屋の娘お袖、
と、十七の美しい娘が続けて殺される。
平次の推理は如何に。
★
イラストは、三河屋の離室に住んでいる七平ですね。
二枚目と三枚目が、当時電子書籍の挿絵用に描いたものですが
七平、いや、この人物の闇は深そうだなと。
今見ると、さすがに闇が深すぎやしないかと
今描いてみるなら、と描き直してみたのが一枚目です。
三枚目が最初に描いたもの、
「月の差し射る~」という文を意識して少し明るくしてみたのが二枚目。
七平の闇と離室の暗さ、月の明るさが対照的な場面かもしれませんね。
「お前はどんな引掛りでここに居るんだ」
「遠縁の奉公人でしたよ。十二三年前、箱根へ旦那のお供をして行って、崖から落ちて大怪我をして、それからズーッとここに置いて養って貰っております」
「不自由はないだろうな」
「不自由なんてものは、どこの国の言葉だか知らないくらいで、へッ、へッ」
七平は泣き出しそうな顔をして笑うのです。
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九月十四日、祭りの晩に荒物屋のお今、十七の美しい娘が殺される。
血だらけの匕首を持ってぼんやり立っていたという評判のよくない男、勘六や、
この暮にはお今と祝言をするはずだったという植木屋の専次も疑われますが、
専次には、御神酒所の外の縁台に腰かけているのを見たという
駄菓子屋の文吉の目撃証言も。
しかし、事件はこれで終らず
次の日には三河屋のお三輪が、その次の日には下駄屋の娘お袖、
と、十七の美しい娘が続けて殺される。
平次の推理は如何に。
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イラストは、三河屋の離室に住んでいる七平ですね。
二枚目と三枚目が、当時電子書籍の挿絵用に描いたものですが
七平、いや、この人物の闇は深そうだなと。
今見ると、さすがに闇が深すぎやしないかと
今描いてみるなら、と描き直してみたのが一枚目です。
三枚目が最初に描いたもの、
「月の差し射る~」という文を意識して少し明るくしてみたのが二枚目。
七平の闇と離室の暗さ、月の明るさが対照的な場面かもしれませんね。
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2025-02-18 13:13
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