記憶喪失

「ああ、いけどんさん?」
特徴を聞いた女性はこともなげに答えて見せた。
「半月くらい前かしら。家が分からないって言うもんだから、空き室を貸してたのよ。力持ちだし助かってるのよ」
彼女に着いて行ってみれば、籠を背負い笑顔で仕事をこなす小平太がいた。
彼の周りには子どもたちが集まり、すっかり地域の住人の一員になっていたという。
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2025-02-19 12:55

 ただの迷子のダンゴムシ


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