邪悪な降臨者 ピリラ=ルリラ

「タリラちゃんはママの事好き?」

「ママすき!」

「そっかそっか」

「ママ大好き!」

「ママはね、タリラちゃんの事好きじゃないの」

「えっ」

「タリラちゃん弱いから、他の子の方が強いんだもん」

「わ、わたしのこと嫌い?」

「うん! 弱いタリラちゃんは大っきらい! さてと、今日もマリラちゃんの所に行ってご飯を食べて……」

「嫌! ママ行かないで!」

「ママはね、タリラちゃんに何も期待してないのよ? 昨日も今日もマリラちゃんに負けたタリラちゃんにはね」

「なら……勝つから! 絶対勝つから!」

「じゃあ、勝つまで私はタリラちゃんのママやめるからね」

私はあの時、どうにかしていた。
師匠に振り向いて欲しくて、一緒に育った義姉の寝込みを襲って、殺したんだ。

「えらいわ! 流石私の自慢の娘ね!」

それでも、師匠は褒めてくれた。
あの真っ赤な瞳で、私をみてくれた。

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2025-02-22 02:25

 紫糸ケイト


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