作業イプ

猫間(左)と吉乃(右)が作業通話してる話

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「……んでさ、ここにもう少し影を入れたほうがいいと思うんだよね。」
スピーカー越しに猫間の声が聞こえる。
机の上にはスケッチブックとペンタブレット。
吉乃はペンを持つ手を止めて、目の前の画面に映る猫間のイラストに見入っていた。
隣には飼い猫のカラーが不思議そうに画面を覗いている。
「確かに。あと、この部分、もうちょっと色のコントラストつけるといいかも。」
言いながら吉乃は自分の画面に目を戻す。
〇iscordでの通話が始まったのは数週間前だったが、
今や夜になると自然に猫間に通話をかけるのが日課になっていた。
「吉乃、これ見てみて。新しいキャラクターを描いてみたんだ。」
猫間が送ってきたデータを開くと、未来的な衣装を身にまとった
少女のイラストが表示される。その緻密さとアイデアに、吉乃はいつも感心させられる。
「ほんと猫間らしいね。」
「いやいや、吉乃上手いじゃん。」
軽口を叩き合いながら、二人は夢中でペンを動かす。
時計を見れば、いつの間にか日付をまたいでいることに気づくことも多かった。
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2025/2/16 コミティア151
スペース:東3 b06a
サークル:F値
「消えない線」より

3
5
120
2025-03-14 20:10

 leica


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