ナカヤマさんにとある疑いがかけられているようです
──目の前で封のされた手紙が燃えていく。
昼過ぎのトレセン学園の校舎裏で人が来ないか周囲を見渡しながら、私は紙が燃え尽きる様を眺める。
「閻魔様への手紙、これでちゃんと届きますかね·····?」
俗に言うお焚き上げというものになるんですかねこれ。
近頃はてぇてぇを自重してましたから閻魔様に会う機会もめっきり減っていましたが·····そろそろ限界が近いですねはい。
身体がてぇてぇを求めています。
もうこれ以上は無理ですデジたんの健康に関わります。
「いきなり行ったら怒られちゃいますからね。予め予告くらいはしておかないと───」
「コラァァァ!!!学園の敷地内で火遊びとは何事でありますかァァァ!!?」
·····おっふ、バレてしまいました。
仕方なかったんです今日に限って焼却炉が機能してなかったんです。
内心謝りつつ声のする方へ振り向くとフェノーメノさんがとても怖いお顔で向かってくるではありませんか?!
「ヒィィィ!!?ごめんなさいごめんなさい!!ちょっとした出来心だったんです·····!」
「問答無用!詳しい話は生徒指導室で聞かせて貰います!さあ私と一緒に来てもらうでありますよ!」
「はい·····」
やっぱり火はまずかったですね。
ボヤ騒ぎは閻魔様にも地獄行き判定を貰っちゃうかもしれません───。
(あれは·····ヴィルシーナさんですかね?)
連行される途中、ヴィルシーナさんが向こうから歩いてきました。
今日も凛々しくお美しい限りですね。
このまま行けばすれ違うでしょうしさぞいい匂いが───。
「·····ミャ?」
その時、とてつもない刺激がデジたんの鼻腔をぶん殴ってきました。
ヴィルシーナさんから香るこの匂い、ナカヤマさんと同じでは?
いやいや落ち着くんですアグネスデジタル。
なぜヴィルシーナさんからナカヤマさんの香りが?Why?
接点はないはずですいやでも確か前も似たような匂いがしたようないやまさかそんな事が?
あのアウトローなナカヤマさんとお嬢様なヴィルシーナさんが匂いの移るほどに密着を??
いつの間にそんな関係になっていたんですかけしからんもっとください。
あぁダメですいけませんよこれ以上はだってこれはつまりデジたんの知らないところであの二人がキャッキャウフフな密着を───
『ナカヤマさん·····そろそろ授業が始まるのでどいて·····というより起きてください·····!』
『んぁ·····?あー·····今日はサボれぇ·····』
『ナカヤマさん!·····もう』
「うまだぁぁぁっち!!!」
「っ?!な、どうしたんでありますか!?え、血?吐血?!」
·····あぁやっぱりダメでした。
てぇてぇには逆らえないんですすみません閻魔様───。
「───おい小娘」
「はい」
「はいじゃねぇんだよ。お前ここしばらく来ないなと思ったらダイナミックエントリーしてきやがって」
「いやでもデジたんも頑張った方でして·····大目に見てほしいなー·····と·····」
「見れるかよそもそもこっちに来る方がおかしいんだわ」
おぅふ完全に呆れられていますね。
申し訳なさに合わせる顔もありませんが·····そんな私に閻魔様は1枚の手紙を見せつけてきました。
·····あれは、まさか!?
「良かった!ちゃんとお手紙届いてたんですね!」
「やかましいわ。閻魔に手紙送るなんて離れ業繰り出しやがって。てか手紙出した後に本人が追いついてくるなよ意味ないだろ」
「えへへ·····申し訳ないです·····。でも、どうしても閻魔様に読んでもらいたくて·····」
「あぁ·····?そんなに大切な内容なのかよ·····。ちょっと待ってろ·····」
呆れた様子で手紙の封を切る閻魔様。
なんだかんだ優しい閻魔様が私手紙に目を通していく·····。
「なになに·····『拝啓閻魔様、お元気ですか。そろそろ身体がてぇてぇを求めて健康被害が出始めたので近々そちらに行きます。どうか許してください。アグネスデジタル』·····か」
「どうか許してください!」
「せめて1日踏ん張れよ。目通す前に来たら意味ないだろうが!!」
「だって仕方ないじゃないですか!あんな·····!あんな匂いを嗅がされたらもう召すしか·····!」
「お前発言だけなら犯罪者予備軍だからな?」
「そんなッ·····!?」
犯罪者予備軍なんてあんまりでは?!
デジたんは当人達に気づかれないよう気を配りながらてぇてぇを眺めているだけで·····あれこれもしかして覗き魔では?
「私もしかして地獄行きですかね·····?」
「今のところそうなりかねねぇから少しは自重しろ」
「はい·····分かりました·····」
「·····はぁ·····。そんで、今回は何があったんだ」
「今回はですねぇ!!?」
なんだかんだ優しい閻魔様がデジたんは大好きです。
──────────────────
https://x.com/aruma564?t=OsGFuHJ02hBN6ro7_Sm_0Q&s=09
昼過ぎのトレセン学園の校舎裏で人が来ないか周囲を見渡しながら、私は紙が燃え尽きる様を眺める。
「閻魔様への手紙、これでちゃんと届きますかね·····?」
俗に言うお焚き上げというものになるんですかねこれ。
近頃はてぇてぇを自重してましたから閻魔様に会う機会もめっきり減っていましたが·····そろそろ限界が近いですねはい。
身体がてぇてぇを求めています。
もうこれ以上は無理ですデジたんの健康に関わります。
「いきなり行ったら怒られちゃいますからね。予め予告くらいはしておかないと───」
「コラァァァ!!!学園の敷地内で火遊びとは何事でありますかァァァ!!?」
·····おっふ、バレてしまいました。
仕方なかったんです今日に限って焼却炉が機能してなかったんです。
内心謝りつつ声のする方へ振り向くとフェノーメノさんがとても怖いお顔で向かってくるではありませんか?!
「ヒィィィ!!?ごめんなさいごめんなさい!!ちょっとした出来心だったんです·····!」
「問答無用!詳しい話は生徒指導室で聞かせて貰います!さあ私と一緒に来てもらうでありますよ!」
「はい·····」
やっぱり火はまずかったですね。
ボヤ騒ぎは閻魔様にも地獄行き判定を貰っちゃうかもしれません───。
(あれは·····ヴィルシーナさんですかね?)
連行される途中、ヴィルシーナさんが向こうから歩いてきました。
今日も凛々しくお美しい限りですね。
このまま行けばすれ違うでしょうしさぞいい匂いが───。
「·····ミャ?」
その時、とてつもない刺激がデジたんの鼻腔をぶん殴ってきました。
ヴィルシーナさんから香るこの匂い、ナカヤマさんと同じでは?
いやいや落ち着くんですアグネスデジタル。
なぜヴィルシーナさんからナカヤマさんの香りが?Why?
接点はないはずですいやでも確か前も似たような匂いがしたようないやまさかそんな事が?
あのアウトローなナカヤマさんとお嬢様なヴィルシーナさんが匂いの移るほどに密着を??
いつの間にそんな関係になっていたんですかけしからんもっとください。
あぁダメですいけませんよこれ以上はだってこれはつまりデジたんの知らないところであの二人がキャッキャウフフな密着を───
『ナカヤマさん·····そろそろ授業が始まるのでどいて·····というより起きてください·····!』
『んぁ·····?あー·····今日はサボれぇ·····』
『ナカヤマさん!·····もう』
「うまだぁぁぁっち!!!」
「っ?!な、どうしたんでありますか!?え、血?吐血?!」
·····あぁやっぱりダメでした。
てぇてぇには逆らえないんですすみません閻魔様───。
「───おい小娘」
「はい」
「はいじゃねぇんだよ。お前ここしばらく来ないなと思ったらダイナミックエントリーしてきやがって」
「いやでもデジたんも頑張った方でして·····大目に見てほしいなー·····と·····」
「見れるかよそもそもこっちに来る方がおかしいんだわ」
おぅふ完全に呆れられていますね。
申し訳なさに合わせる顔もありませんが·····そんな私に閻魔様は1枚の手紙を見せつけてきました。
·····あれは、まさか!?
「良かった!ちゃんとお手紙届いてたんですね!」
「やかましいわ。閻魔に手紙送るなんて離れ業繰り出しやがって。てか手紙出した後に本人が追いついてくるなよ意味ないだろ」
「えへへ·····申し訳ないです·····。でも、どうしても閻魔様に読んでもらいたくて·····」
「あぁ·····?そんなに大切な内容なのかよ·····。ちょっと待ってろ·····」
呆れた様子で手紙の封を切る閻魔様。
なんだかんだ優しい閻魔様が私手紙に目を通していく·····。
「なになに·····『拝啓閻魔様、お元気ですか。そろそろ身体がてぇてぇを求めて健康被害が出始めたので近々そちらに行きます。どうか許してください。アグネスデジタル』·····か」
「どうか許してください!」
「せめて1日踏ん張れよ。目通す前に来たら意味ないだろうが!!」
「だって仕方ないじゃないですか!あんな·····!あんな匂いを嗅がされたらもう召すしか·····!」
「お前発言だけなら犯罪者予備軍だからな?」
「そんなッ·····!?」
犯罪者予備軍なんてあんまりでは?!
デジたんは当人達に気づかれないよう気を配りながらてぇてぇを眺めているだけで·····あれこれもしかして覗き魔では?
「私もしかして地獄行きですかね·····?」
「今のところそうなりかねねぇから少しは自重しろ」
「はい·····分かりました·····」
「·····はぁ·····。そんで、今回は何があったんだ」
「今回はですねぇ!!?」
なんだかんだ優しい閻魔様がデジたんは大好きです。
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2025-03-16 21:49
Comments (172)
全ての揉め事を解決してしまった……! まさに、大天使ウララエル……‼︎
おや…ナカヤマ…失言では?
「なんでゴルシは海の生き物に関連して例えるの?」って思ったけど、名前に船/シップがあるからか。「ゴルシ」は略称だもんな…
初めて聞いた、裁きの間にダイナミックエントリー!!
まだ…?
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