東豊線が建設されず、環状線が建設されたif世界札幌の地下鉄網

ギリギリ札幌市営地下鉄を赤字へと導いている東豊線。もし、東豊線が建設されなかったら...?

1980年代後半にはすでに東豊線の構想があったが、バブル崩壊により頓挫した。その後、東区や豊平区における地下鉄の必要性や、世界有数の豪雪都市における循環交通の重要性が再認識され、1997年に市営地下鉄環状線の建設と南北線の新琴似延伸（後述）が決定された。
環状線は2003年に北24条-東苗穂間、2006年に東苗穂-白石間、2010年に白石-平岸間および二十四軒-北24条間が順次開通。そして2018年、平岸-二十四軒間の開通により環状線は全線供用開始となった。東区の地下鉄沿線開発が順調に進んだこともあり、2024年現在では南北線と同程度の旅客数を誇る。
南北線の新琴似延伸は1999年に着工され、2004年に開通した。
また、東西線の手稲延伸は、環状線の完成が近づいた2011年に市民からの強い要望（12万人の署名）を受け、同年に着工が決定。2019年に開通した。
空港線は、丘珠空港の滑走路延長（1500m→2000m）に伴い建設が検討された。大通-元町間は南北線・環状線と共用し、一部の駅には待避線を設ける構造とした。2018年に喫緊の課題として正式に検討が始まり、2020年に着工、2025年に開通予定である。

2025年現在においても、札幌市の人口増加率はおよそ0.3%を維持しており、これは東京都と並ぶ水準である。急速な人口増加に対応するため、札幌市はバブル崩壊後から現在に至るまで公共交通網の拡充を推し進め、特に地下鉄の発展スピードは他の都市に類を見ないほど加速した。その結果、市内の交通利便性は飛躍的に向上し、こうした都市の成長とインフラ整備の成功は「札幌の奇跡」とも称されるようになった。

こんなせかいになったらいいな('ω')