【DAアフター】更なる高みを目指す者【86】

今回は、シグマさんの作品「ダイバーアクアリウム86(illust/127619438)」のサブストーリーとして、「ラヰトニング隊」に所属する、マーキャット(illust/124955446)の「美華(ミカ)(illust/128292483)」が、とある者と共に、訓練を行っている場面を描いてみました。

この作品は、皆様の行動を制限するものでは御座いません。
この作品は、Blender及び、RadeonProRenderを使用して制作しました。

[今回のご出演]
「ラッキーキャットG3(illust/126347724)」
「華時雨(illust/128292930)」

[本編]
これは、我々「ラヰトニング隊」が、敵組織「ローグ」との戦いに向かう前のことである。美華は、機体の調整と、訓練のために、オロ(illust/127619729)と共にフューチャー・ポリスの訓練施設を訪れていた。

美華「オロ、いつもの訓練をしよう。」

オロ「いつもは私が相手だが、今日は美友(illust/120595609)が来ている。」
オロ「彼女と戦ってみても良いかもしれない。」

美華「美友!?まさか、私の母が・・・?」

オロ「彼女は確かに一度敵に倒された。」
オロ「だが、彼女はかつての戦いで、レリックによってエネミーウォッシュと化していた。」
オロ「その影響なのか、彼女は、肉体が滅んでも、精神体となり、魂を残していたのだ。」
オロ「そして、彼女が所属していた、化け猫隊の者たちは、彼女を復活させることに成功した。」
オロ「そう、彼女は、命の救世主、ライフセイバーとなったのだ。」

「ライフセイバー」とは、「エネミーウォッシュ」の本来あるべき姿である。但し、レリックの奪還により、レリックのエネルギーが失われたため、彼女が肉体を保つことができるのは、僅かな時間だけかもしれない。

美友「君は・・・もしかして、私の第1子!?」

美華「そう。私が君の第1子、美華だ。」

ちなみに、マーキャットは雌雄同体であり、美華は、母では無く、父とされていた方が雌側となって誕生したのである。他にも、彼らは、親が子に名付けるのでは無く、大人となった際に自分で名乗るという、独自の文化を持っているのも特徴なのだ。ただ、人類の文化を知らない者たちは、名前が無いことが多いようだが、詳細は不明である。

美華「今、私は、君の意思を受け継ぎ、敵と戦っているのだ。」

美友「本当は、君を、こんな目に遭わせたくは無かった。」
美友「僅かな隙を突かれ、私は倒されて・・・。」

美華「気にする必要は無い。」
美華「よし、模擬戦だ。今の私では、ライバルのタクナ(illust/127619572)にはまだ届かない。」
美華「美友、今こそ、君の術を受け継ぎたい。」

そして、美友と美華との模擬戦が始まった。美友は、復活した直後だったが、圧倒的な戦闘能力は健在だった。さすがは「化け猫隊最強の戦士」だけある。彼女の動きは、マーキャットが持つ高い予測能力ですら、一切予測することができないのだ。

いつ攻撃が来るのか、どこから攻めてくるのか・・・美友が倒されてから約3年間、常に欠かさず訓練を続けた美華ですら、彼女の攻撃は予測不可能だった。

・・・いや、何度も戦えば、いつの間にか体が動きを覚えている。美華は、戦いを通して美友が持つ術を受け継ごうとしているのだ。

美華「そうか、この感覚なのか・・・!!」

美友「美華、君は本当に強くなった。これで、強敵が来ても、今まで以上に有利に戦える。」

美華「君の術は、私が確かに受け継いだ。」

それを見ていたオロは・・・

感動したのか、泣いて(illust/127817243)いた。
しかし、彼は、強化人間だ。それ故に、彼が涙を流すことは無いはずなのだが・・・。

オロ「今の戦い、強化人間のオレですら、何が起きていたかわからなかった。」
オロ「美友・・・彼女は、今から出撃に向けて準備をするので、これ以上の模擬戦は不可能だ。」
オロ「だが、もし機会があれば、彼女と模擬戦をしてみたいものだ。」

なお、美友は、この翌日に、クロス・ロブスターに所属する「ならず者」たちとの戦いに出撃し、機体を破壊されながらもレデス(illust/125861555)たちを撃破寸前まで追い詰めた(illust/128782237)。その後、レデスの完全撃破(illust/128808757)を見届けた彼女の魂は、ようやく成仏したのであった。