ニルスの不思議な旅　〜全国交通安全運動で「逮捕しちゃうぞ」〜

　４月６日〜４月１５日の約１０日間が、『春の全国交通安全運動』になりますから、今回は真面目に投稿する事に致します。

　アニメ『ニルスの不思議な旅』のニルスが、ハムスターのキャロット、鵞鳥のモルテン、そしてアッカ隊長が率いる雁の群れと共に、８ヶ月間にわたって経験した「不思議な旅」を経て、正義感により一層の磨きがかかって、義理と人情に厚くなって、強さと優しさと凛々しさを備えて、大きく成長して、もしも日本の警視庁交通機動隊の白バイ警察官になったとしたら、現実とは異なっていながら、そしてまた、現実にはあり得ないものながら、こうした姿になる事もあるだろう。そう思いながら、「スカッと爽やか」なイメージで、今回のイラストを描きました。
　これまでに、ニルスを警視庁交通機動隊の白バイ警察官にアレンジしたイラストは、先日の４月１日・エイプリルフールの女装（illust/128834764。以降、前回と表記・統一）のものも含めて、１２回描いていました。
　白バイがメインである交通機動隊には、パトカー専門の警察官や、白バイにしか乗れない警察官もいますが、交通機動隊の警察官は、その大部分がパトカーのライセンスを持っています。

　今回のイラストですが、実は西暦１９８０年（昭和５５年）のＴＶシリーズ本放送当時、ニルスを熱演されました小山茉美さんに宛てて、４月７日に送った絵葉書、いわば最新版が、原版になっています。
　投函する前に撮影した絵葉書の画像の一部を、トリミング加工してリサイズしました。
　今回のイラストの撮影に際しては、ストロボは使用していませんが、イラストが、全体的に明るめに見えるのは、画像をトリミング加工すると同時に、新緑の季節のスカッと爽やかな天気をイメージして、明るく調整した事によるものです。
　今回のイラストは、十分に余裕を持たせる為に、『大きなポストカード』の水彩紙に描きましたから、滲みがあったり、僅かに薄い線が見えるのは、御了承願います。
　今回のイラストは、前回からも続く意味で、『春の全国交通安全運動』にも合わせています。

　例によって例のごとく、ニルスの髪型と瞳の光は、アニメとはやや異なりますが、全体的にアニメそのままの姿を損ねないようにしました。特に、ニルスの笑顔は注意深く表現しました。主人公の尊い笑顔は、特に大事です。
　白バイ警察官のヘルメットは、西暦１９９０年代の警視庁の仕様にしました。

　ニルスが着用する警視庁交通機動隊の青い制服は、春季と秋季の兼用で、全体的に、アニメ『逮捕しちゃうぞ』の設定資料が基本になっています。
　現実の制服は、ダブル仕立てのライダージャケットとサスペンダーで吊るハイウェストのスラックスの組み合わせですが、ニルスの制服は、よりスマートさを強調する為に、ジャケットとストレートパンツが上下一体となった、オーバーオール（繋ぎ服）タイプのジャンプ・スーツ調にして描いています。不自然にならないように、制服の各部分には皺を表現しました。
　右肩の灰色の細い線は、警笛の「鎖」です。
　襟元のマフラーは、第２次世界大戦の時に日本軍の戦闘機乗りが使用していたものと同じですが、決して単なる飾りではなく、交通事故の際には、三角巾や包帯にも応用出来るものです。

　制服の上に着装している、赤と黄のリフレクティブ・ベスト（反射式帯革）と、左上腕部のピンクの縁取りの警視庁交通機動隊のパッチは、実は女性白バイ隊『クイーンスターズ』独自のものですが、ニルスを警視庁交通機動隊の白バイ警察官にする際には、「明るさと、色と、スマートさと、華」を強調する意味で、敢えてアレンジしています。現実にもある制服のストレートパンツの白と金の線や、現実にはあり得ないピンクのハイレグ（！？）のラインや、リフレクティブ・ベストの旭日章のバックルも、同じ事です。
　但し、ニルスはあくまでも「男の子」ですから、制服の前合わせはきちんと「右前」にしています。今回は、一寸気分を変えまして、腰やお尻が引き締まって見えるように、注意しながら描きました。
　着装している革手袋も、実物は夜間反射用のリフレクティブ・バンドが付いている、黒革のものですが、前回と同様に、今回は、肘までの長さの白手袋（革製）にしました。

　現実には、リフレクティブ・ベストの左胸に階級章を装着しますが、例によって例のごとく、階級章は省略しました。
　ニルスは、『警視庁交通機動隊名誉隊長』らしく、警視正でも相応しいでしょうか？
　ニルスが持つ白バイ警察官のヘルメットの位置も理由になりまして、今回は拳銃は省略しました。個人的なニルスの拳銃のイメージは、Ｐ２２６という自動拳銃が相応しいと思っていますが、口径４４マグナムのＳ＆Ｗ・Ｍ－２９、それも長銃身（理想は２０インチ！！）も似合いそうです。

『大きなポストカード』の余裕があるスペースで、今回はブーツも描けました。ブーツは基本的に、これまでのイラストと同様に、膝丈の長さまである、シンプルなサイドジップ・ジョッキーブーツ（黒革製）とイメージして頂ければ、幸いです。ブーツも描けた分、ニルスが非常にスマートなスタイルになりました。

「白バイ警察官になったぼくは、やる気満々さ。愛と正義と勇気にかけて、善良な市民を守ってみせますぞ！！」
　と、善良な市民の安全と平和を守る為に、颯爽と大型の白バイ若しくは２ドア・スポーツクーペのハイウェイ・パトカーに乗って、国道や幹線道路をパトロールする勇姿も、素敵で、格好良いものでしょう。
　悪質な交通違反車は、厳重かつ徹底的に取り締まる一方で、子供や高齢者にとても優しく接したり、歩行者が安全に横断歩道を渡れるように交通指導をしたり、迷子を保護したり、人に道を教えたりという姿もまた、『みんなに慕われて、頼られる、可愛いヒーロー』そのものでしょう。
　覆面パトカーは、時代背景や趣味などに合致させるのならば、Ｖ型８気筒・４２６ＰＳのＶＫ５６ＶＤエンジンを搭載した、漆黒のスカイライン・ジャパン・２０００ＧＴ－ＥＳターボになる！？

　ニルスの笑顔は、
「ぼくは、安全を守る人が好きだ」
　という意思表示でもありますが、笑顔の裏には、
「交通四大悪、すなわち速度違反・無免許運転・飲酒運転・煽り運転を犯した交通違反者は、みんな逮捕します！！」
　という、強い意志があります。
「あなたのハートを、逮捕しちゃうぞ！！」
　と、アニメそのままの声で、白バイ警察官のニルスに宣告されましたら、もう素直に言う通りにするしかない！？

　例によって例のごとく、着色は殆どマジックを使用して描いています。着色の際には、「色ムラ」が出ないように十分気を付けましたが、陰影が付かない分、あっさりとした印象になるかと思われます。

　今回のイラストは、『春の全国交通安全運動』に合わせて、ニルスを警視庁交通機動隊の白バイ警察官、しかも『警視庁交通機動隊名誉隊長』という姿にアレンジした、「保守的」なイラストになりましたが、皆様のお気に召して頂けますと共に、全国各地で発生しています交通事故を考慮して、微力ながらも、交通事故の抑止にも繋がりましたら、幸いです。