父の面影

　大みつはなくした記憶を少しでも取り戻したかった。
　スマホにある家族３人揃った小学校入学の記念写真を見た。
　昔、この大切な写真をある者に破壊された時、幼い大みつの心はこわれてしまった。
　記憶をなくす前の、幸せだった父との記憶が浮かぶ。
『みいくんのおじいさんはどのお星さまから来たのかな』
『あれ！』
　幼い大みつは正確にゼータ星の方角を指していた。
（父さんは、祖父さんがエイリアンだと知っていた。てことは母さんがエイリアンの娘、オレだってエイリアンの孫じゃないか。オレ自身すら、今までそんなことずっと忘れていた。なんて寛容な人だったんだろ）

09-3. スワミツオを守るために
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