ティータイムは突然に ~テンションはバーサーカー~
ふわふわのレースと、きらきらのシャンデリア。どこを見てもピンクとパステルに包まれたこの空間は、現実感を失うほどに「ゆめかわ」だった。
「…うわ!ここ、なんかすごい世界観だね……」
藤丸立香がそっと部屋の中心に足を踏み入れる。その後ろから、アルトリア・キャスターが、一歩遅れて顔を覗かせた。
「ええっ……なにこれ。どこかの王国の甘味部屋かと……っ、わ、わたし、こんな格好で入っちゃって大丈夫ですか?」
うさ耳をふるふるさせながら辺りをきょろきょろ見回す彼女の手には、小さなティーカップ。
「寧ろその格好がマッチしてると思うよ?なんか……夢の中みたいだよね。でも、かわいい」
「かわ……いい……確かに。あ。」
アルトリアの目が、ある一点に釘付けになった。ふんわり甘い香りの中で、テーブルの上に山盛りのお菓子たち。ハート型のマカロン、宝石のようなゼリー、ふわふわのシフォンケーキに、ミニサイズのクロワッサン──整然と並んでいた。
「……立香、ちょっとだけ……」
「え!?アルキャス、ちょっと待っ……」
ぱくっ。
「~~~~っっ、なにこれ、なにこれっ!? お、おいしっ……!! し、しあわせが口の中でとろけていくっっ……!」
「え、えぇ!? もう食べちゃってるし!」
「し、しかもこの食感、甘さのバランス、完璧じゃない!? これは……これは魔術とは違う、人類が編み出した奇跡……!」
既に二つ目のマカロンを口に運びながら、うっとりした表情のアルトリア。見れば、うさ耳がぴこぴこと嬉しそうに揺れていた。
「立香!! はいっ、これこれ、この白いやつ! めちゃくちゃ柔らかいから! 食べなきゃ人生損するよっ!」
「い、いや、ちょっと落ち着いて! ていうかアルキャステンション高くない!?」
「むしろこれ食べて低かったらおかしいよ! こんな素敵なお菓子、こんなに可愛い空間、しかも立香と一緒っ! 食べなきゃ損! あっ、これもある、見て見て! ピンクのマシュマロ!! もちもち!!」
「わ、わかったから! 押さないで、乗せないで! でも……うん、たしかに美味しそう……」
一口、そっと齧った瞬間。立香の目が見開いた。
「……あ。なにこれ、ふわっふわ……! 甘すぎない……!」
「でしょーーっ!? ほらほら、まだありますよ! このシュークリームも最高、さっき食べたけど、皮がサクサクで中がとろとろで……っ!」
「もう食べてるし……」
もはやアルトリアは夢かわ空間の住人と化していた。ひらひらのスカートをふわっと揺らして、両手いっぱいにお菓子を抱えながら、ぴょこぴょこと立香の周りを回る。
「もうここ、住める……ていうか住みたい……このうさ耳衣装も、ふふ……なんか似合ってきた気がする……うん、わたし、ここに住みたいです」
「調査中だからダメだよ!?!」
「まあ、ほら、せっかくだし、こっちのも食べよっ? ぜったい後悔しないから! 一緒に、甘い楽園へ行こう~~!」
「た、楽しそうだから……まあ、いっか」
にこりと笑って、立香はもう一つ、マカロンを手に取った。アルトリアが両手で頬を挟みながら、目を輝かせて見ている。
「ふふ……あ、今の笑顔、ずるい。完全にときめいた。やばい、立香かわいい、尊い、世界が救われる」
「落ち着いて、アルトリア。ひとまず口を動かそうか。お菓子、食べよう?」
「はいっ!」
──その後もしばらく、ふたりの“お菓子ときめき祭り”は続いたという。
「…うわ!ここ、なんかすごい世界観だね……」
藤丸立香がそっと部屋の中心に足を踏み入れる。その後ろから、アルトリア・キャスターが、一歩遅れて顔を覗かせた。
「ええっ……なにこれ。どこかの王国の甘味部屋かと……っ、わ、わたし、こんな格好で入っちゃって大丈夫ですか?」
うさ耳をふるふるさせながら辺りをきょろきょろ見回す彼女の手には、小さなティーカップ。
「寧ろその格好がマッチしてると思うよ?なんか……夢の中みたいだよね。でも、かわいい」
「かわ……いい……確かに。あ。」
アルトリアの目が、ある一点に釘付けになった。ふんわり甘い香りの中で、テーブルの上に山盛りのお菓子たち。ハート型のマカロン、宝石のようなゼリー、ふわふわのシフォンケーキに、ミニサイズのクロワッサン──整然と並んでいた。
「……立香、ちょっとだけ……」
「え!?アルキャス、ちょっと待っ……」
ぱくっ。
「~~~~っっ、なにこれ、なにこれっ!? お、おいしっ……!! し、しあわせが口の中でとろけていくっっ……!」
「え、えぇ!? もう食べちゃってるし!」
「し、しかもこの食感、甘さのバランス、完璧じゃない!? これは……これは魔術とは違う、人類が編み出した奇跡……!」
既に二つ目のマカロンを口に運びながら、うっとりした表情のアルトリア。見れば、うさ耳がぴこぴこと嬉しそうに揺れていた。
「立香!! はいっ、これこれ、この白いやつ! めちゃくちゃ柔らかいから! 食べなきゃ人生損するよっ!」
「い、いや、ちょっと落ち着いて! ていうかアルキャステンション高くない!?」
「むしろこれ食べて低かったらおかしいよ! こんな素敵なお菓子、こんなに可愛い空間、しかも立香と一緒っ! 食べなきゃ損! あっ、これもある、見て見て! ピンクのマシュマロ!! もちもち!!」
「わ、わかったから! 押さないで、乗せないで! でも……うん、たしかに美味しそう……」
一口、そっと齧った瞬間。立香の目が見開いた。
「……あ。なにこれ、ふわっふわ……! 甘すぎない……!」
「でしょーーっ!? ほらほら、まだありますよ! このシュークリームも最高、さっき食べたけど、皮がサクサクで中がとろとろで……っ!」
「もう食べてるし……」
もはやアルトリアは夢かわ空間の住人と化していた。ひらひらのスカートをふわっと揺らして、両手いっぱいにお菓子を抱えながら、ぴょこぴょこと立香の周りを回る。
「もうここ、住める……ていうか住みたい……このうさ耳衣装も、ふふ……なんか似合ってきた気がする……うん、わたし、ここに住みたいです」
「調査中だからダメだよ!?!」
「まあ、ほら、せっかくだし、こっちのも食べよっ? ぜったい後悔しないから! 一緒に、甘い楽園へ行こう~~!」
「た、楽しそうだから……まあ、いっか」
にこりと笑って、立香はもう一つ、マカロンを手に取った。アルトリアが両手で頬を挟みながら、目を輝かせて見ている。
「ふふ……あ、今の笑顔、ずるい。完全にときめいた。やばい、立香かわいい、尊い、世界が救われる」
「落ち着いて、アルトリア。ひとまず口を動かそうか。お菓子、食べよう?」
「はいっ!」
──その後もしばらく、ふたりの“お菓子ときめき祭り”は続いたという。
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2025-04-16 09:37
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