フィリィナ

深緑の森「ルミナヴェール」の中心、
誰も見たことのない木の根の空洞に、一匹の小さな存在が生まれた。
それが フィリィナ――森の精霊から贈られた「生命の芽」。

その身体は苔と若葉で覆われ、
背には朝露でできたような透明な翅、
尻尾は自然の魔力がうずまく螺旋のエネルギー線となって伸びている。

フィリィナの役目は、
「失われた大地に再び花を咲かせること」。

彼女(または彼)は、笑顔で花びらを撒きながら飛び回り、
踏みしめた場所に光の芽を咲かせてゆく。
どこかのおとぎ話で聞いた「永遠に春が来る日」――
それを現実にするため、今日もフィリィナは羽ばたいている。

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2025-05-25 04:54

 ワガチャン


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