「またあの頃みたいに笑いあいたいよ。」

時間は戻らない。戻れない。
再びあの日みたいに笑い合える日を夢見て。

時間(ときま)家姉弟たちです。
幻龍の戦眼兵に出る子達で、幻龍国の中で1番お金持ちで有名な時間財閥(ときまざいばつ)の4姉弟のお話。

1枚目右が長女の絢音(あやね)29歳(1枚目当時は21歳)
1枚目真ん中が長男の宗十郎(しゅうじゅうろう)25歳(1枚目当時は17歳)
1枚目左が三男の聖一(せいいち)16歳(1枚目当時は8歳)

次男が居ない理由はまた後程…。

〜★〜
…楽しい日々がある時を境に姉さんと兄さんが対立するようになった。
毎日のように難しい話をしては言い合い…。僕はどちらかというと姉さんの味方だ。

姉さん達が言い合う原因はこの時間財閥の跡継ぎの件だ。
僕らの父であり社長の勝則が正式に跡継ぎを決めるとの話を姉さんと兄さんに持ち込んだらしい。

父は本来なら一番最初に生まれた姉さんを次期社長にするつもりでいたが、姉さんは女だ。ただその理由だけで次期社長の座を譲るのは如何なものかと。と言うんだ。

姉さんも分かってたようだ。自分が女だから次期社長の話はないだろうと。
でも父は姉さんの事を良く評価している。姉さんは学生時代の成績がとても良く、社交辞令もきっちりできる。それに今は時間財閥の会社の全体の管理のトップを任されてるからだ。
僕はそんな姉さんを誇りに思ってる。姉さんはとってもカッコよくて素敵な人だと。

でも兄さんもすごいんだ。兄さんも姉さんに負けず時間財閥の金銭管理を任されてる。
兄さんは主に計算に強い。それもすごいが僕は《今の》兄さんをあまり好きではない。
僕は、昔の兄さんがとても好きだった。大好きだった。それなのにいつからか今の兄さんは金に貪欲になり、時間家に仕える召使いたちを下に見てて人使いが荒くなっている。

どうしてこうなってしまったんだろう。僕はあの頃に戻りたい。
あの頃の姉さんと兄さんは仲良くてお互いを支え合っていた。そして末っ子の僕に沢山の優しさと愛をくれたんだ。そんな姉兄が大好きだった。

僕は…僕は、どうすればいいんだろう。

〜★〜

読んでくださりありがとうございます。
長くなってしまいましたが三男、聖一の思いを文にしました。

今後も時間家の姉弟の話を載せます。
二次創作もしてるので次の話が先になるかもしれませんがお待ちいただけると嬉しいです🥲