今日のヨル様(2年目)6/17

まひる「今日もヨル様に会えなかったなー……ん？あ、あれって……」

遠くになんか空をふわりと飛んでいる傘を見つけたので雨空の下、走り出すまひる。

まひる「やっぱり……！おーい、ヨル様ー！」
ヨル「まひる？」

そしてそれは傘で飛んでるヨルの姿だった。

まひる「いやー、なんか不自然な傘があるなーと思ったからヨル様かなー？と」
ヨル「『ふしぜんなかさ』」
まひる「どったの？てっきりヨル様ならレインコートかな？と思ってたんだけど」
ヨル「ちょっとかいわすれをかいにきただけ」
まひる「買い忘れ？何を買いに来たの？」
ヨル「まよねーず」
まひる「マヨネーズ？」
ヨル「めだまやきにかけるんだって。めあが」
まひる「芽亜ちゃんはマヨネーズ派なんだ……ちなみにヨル様は？」
ヨル「わたしはてきとう。しおこしょうだったり、そーすだったり、まよねーずだったり、ですそーすだったり、いろいろ。いつもさきにまかせてる」
まひる「……ということは咲さんも特に拘りは無い感じ？」
ヨル「うん。さきもてきとう。そのときのきぶんできめるんだって。わたしはかんがえるのがめんどうくさいからさきにまかせてる」
まひる「……食への拘りとか無いのかな？」
ヨル「ううん、ぎゃく。どれをかけてもそれぞれべつのあじでおいしいから。めあがちょっとまよらーなだけ」
まひる「『マヨラー』」
ヨル「なんにでもかけるわけじゃないし、ましてやまよねーずをちょくせつのんだりとかもしないけど、なにかをかけるとなったら、まよねーずをえらぶことがおおいのがめあ。たまたまざいこがきれかけてたから『じゃあわたしがかってくる』っていってでてきた」
まひる「特に今日は雨だし……それ、メイドさんの仕事じゃないの？」
ヨル「ひまだったから」
まひる「なるほど。じゃあ、一緒に行こっか」
ヨル「まひるもなにかかうの？」
まひる「うーん？あ、そういえばヨル様は今日は目玉焼きに何をかける予定なの？」
ヨル「さきは『きょうはしょうゆのきぶんです』っていってた」
まひる「そっかー。ヨル様の家で使ってる醤油ってそこで売ってる？」
ヨル「うん。ふつうにあるはず」
まひる「じゃあ、あたしもそれを買って帰ろっかなー。あたしも今日はかけてみるわ。目玉焼きに醤油」

まひる「……ところで、ヨル様は『普通は人は傘を使って空を飛んだりできない』って知ってる？」
ヨル「しってる。ふつうは『ほうき』だよね」
まひる「そうそう……って、それじゃ魔女やないかーい！箒を使っても飛べないよ⁉」
ヨル「もしかして……『でっきぶらし』？」
まひる「その前に『普通の人は飛べない』んだよ⁉お願いだからわかって⁉」