【PFⅡ】「薄紅の桜」亭の顛末【分岐イベントストーリー】
「あたしの娘を泣かせたヤツは誰だーっ!!」■結論から言おう。騒動は起きた。睨み合いが続く中、どこかでグラスの割れる音がした。野次馬が投げたものか、はたまた怖じ気づいた新入りが不用意にも落としてしまったのか。今となっては知る術もないが、結局それがきっかけとなり、他の客を巻き込んだ乱闘騒ぎが始まった。遠巻きに様子を見ていた俺達であったが、事の重大さに気づき二人を止めに入るも、もはや収集のつく事態ではなくなっていた!片隅で縮こまっていたアプリールは大粒の涙を落とし、とうとう泣き出してしまった。大声で泣く少女の様子に一瞬、場が静まり返った。そこへ、快活な声とともに、女主人ジャンヌが帰ってきた。――最悪の、タイミングだ。 それから先の事は皆の想像に任せよう。ただ事実として、件の二人は入店禁止になった挙げ句、騒動の原因となった財宝は全て没収。そのまま店を追い出されたこと。そして店の修繕費と後片付けを、その場にいた客全員が被ったこと。これだけ言えば十分だろう。もっと早く止めていれば……などと考えていても仕方がない。アーヴァンに住む女をなめてかかると、怪我だけでは済まない、という教訓だ。■すぐ止めに入らなかったことが女主人ジャンヌの怒りに触れてしまったようです……。当事者はこの時の事を決して語ろうとはしません。ただ一言、あの時ばかりはカラミティの連中が可愛く思えたぜ……と、誰とも無く呟いたそうです。
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2008-08-14 13:37
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