ヌオ様といっしょ[98]：彼は言う

■続きです　■「どこまで話せばいいのか、どこから話せばいいのか解らないけど、マサキさん、聞いていただけますか？」　あたしはマサキさんとセレビィさんに告げる。「これ以上驚くことなんかもうあらへんよ。そもそも俺とこいつが原因なんやし、俺らにできることやったらなんでもしたるし！」「……」「と、ともかくや、自分ら、子供たちも連れて元の時代に帰すこと！　それが最優先や！」「それは無理なんです……ッ！」　——と、コウキ君がマサキさんのセリフを遮る。「……リーフ、いいよ、後はボクが説明する。ボクらの運命は定まってるんです。ある程度の時点までは——」　■「俺はレッドだ」リーフを通して、“レッド”とやらがボクに話しかけた。彼は言う。「突然すまない。今日は警告に来たんだ」「つかオマエ、人の嫁使って何言ってン…」「このコは俺だよ」「い、意味がわからない……」「……いいか、まず認めるんだ。認めないと話は進まない」「無理言うなッ！　ほんの数分前までリーフだったじゃん！」「認めて。お願い……」「リーフ！？」「違うわ。“レッド”なの。わたしも名はリーフだけど……」「な……！？」「まずは認めろ。俺は……“ぼく達”は“レッド”だ」「……オマエ、一人称めちゃくちゃだぞ……」「そりゃそうさ。俺達は一人じゃないからな」「……」「……強引に一人にされてしまった、と言う方が正しいんだけどね………だから“ぼく達”はぼくであり、俺であり、あたしであってわたしなの」「解んねぇ……」「君の彼女も、俺らと同じ存在でね。近いうちに俺らと同化する。回避するには、……二度と跳ぶな」　——焦点の定まらない瞳で、リーフは言ったんだ——　■次の話【illust/14073962】前の話【illust/13994686】表紙【illust/5527994】　■続きます。多分明日うｐできます　■[追記] おのれ……ｗｗｗ　主人公×2……的確な問いと回答ありがとう！