大三元(ボーダーオブライフ)
西行寺家の従者、魂魄妖夢に誘われるがままに白玉楼を訪れた輝夜と鈴仙。邸宅の玄関前に二人が立ったその時、屋根の上に人影が現れた。 幽々子「ようこそ。月の姫君。…いい目をしているわね。」 輝夜「あなたね。私を呼び出したのは。」 幽々子「…フフ、それだけではなく度胸もいい。ますます気に入ったわ。」
そして邸宅の中。既に闘牌場が用意されていた。 幽々子「好きなところにお座りなさい。」 輝夜「場決めはしないの?」 幽々子「ええ。すべては魂の囁きが決める事。」 ―――人は死後、無縁塚へと送られる。裁きを控えた霊達が跳梁跋扈し、混沌の極みを尽くす地であった。裁きを受けるべき人には、新たな道が示される。其を中有の道(起家)。その道に沿って三途へと送られ(配牌)、霊達は列を成し進み行く。(理牌) 鈴仙「…あれ?麻雀の流れと一緒だ…。」 妖夢「そう、麻雀とは人の行く末を示すもの。その生き様そのものが麻雀でも起こるのよ。」 三途の川の渡し守(ドラ)、其に導かれ彼岸を目指し川を渡る。(捨牌=河)渡り切れずに力尽きる者、諦めて身を投げる者…その末路は様々である。 鈴仙「この、気迫…ッ!!」 輝夜「イナバ、気をしっかり持って!でないと魂ごと持っていかれるわ!」(發を捨てる) 幽々子「…カン!」 輝夜(…ッ!しまった!隙を作ってしまった…!) ―――無事渡りきり、彼岸にて閻魔の裁きを受ける。行く先は地獄か?それとも浄土か?はたまた転生か?生前の行いが次々と、心に蘇って来る…。其れは色とりどりの花の如く。幽雅に咲かせ、墨染の桜!!―――大三元(ボーダーオブライフ)!! 幽々子「願わくは 花の下にて 春しなん その如月の 望月の頃― 咲き乱れし桜に見守られながら、ゆっくりお休みなさい。」 既に輝夜の体は卓の上に崩れ落ちていた。 鈴仙「ひっ!姫様ぁーッ!! しっかりしてくださいーっ!!」 幽々子「大丈夫、峰打ちよ。もっとも、そうでなくても死ぬような人じゃないけどね。」 鈴仙「姫様ぁ!大丈夫ですか!?」 輝夜「ええ…ちょっと意識が遠くなっただけよ。」 鈴仙「でっ、でも、血が…。」 輝夜「こんなの、妹紅との殺(や)り合いではよくある事よ。この程度で斃れていたら"姫"と言うのは勤まらないわ。」 鈴仙(絶対なれるわけないだろうけど…私じゃ絶対勤まらないだろうな。)
そして邸宅の中。既に闘牌場が用意されていた。 幽々子「好きなところにお座りなさい。」 輝夜「場決めはしないの?」 幽々子「ええ。すべては魂の囁きが決める事。」 ―――人は死後、無縁塚へと送られる。裁きを控えた霊達が跳梁跋扈し、混沌の極みを尽くす地であった。裁きを受けるべき人には、新たな道が示される。其を中有の道(起家)。その道に沿って三途へと送られ(配牌)、霊達は列を成し進み行く。(理牌) 鈴仙「…あれ?麻雀の流れと一緒だ…。」 妖夢「そう、麻雀とは人の行く末を示すもの。その生き様そのものが麻雀でも起こるのよ。」 三途の川の渡し守(ドラ)、其に導かれ彼岸を目指し川を渡る。(捨牌=河)渡り切れずに力尽きる者、諦めて身を投げる者…その末路は様々である。 鈴仙「この、気迫…ッ!!」 輝夜「イナバ、気をしっかり持って!でないと魂ごと持っていかれるわ!」(發を捨てる) 幽々子「…カン!」 輝夜(…ッ!しまった!隙を作ってしまった…!) ―――無事渡りきり、彼岸にて閻魔の裁きを受ける。行く先は地獄か?それとも浄土か?はたまた転生か?生前の行いが次々と、心に蘇って来る…。其れは色とりどりの花の如く。幽雅に咲かせ、墨染の桜!!―――大三元(ボーダーオブライフ)!! 幽々子「願わくは 花の下にて 春しなん その如月の 望月の頃― 咲き乱れし桜に見守られながら、ゆっくりお休みなさい。」 既に輝夜の体は卓の上に崩れ落ちていた。 鈴仙「ひっ!姫様ぁーッ!! しっかりしてくださいーっ!!」 幽々子「大丈夫、峰打ちよ。もっとも、そうでなくても死ぬような人じゃないけどね。」 鈴仙「姫様ぁ!大丈夫ですか!?」 輝夜「ええ…ちょっと意識が遠くなっただけよ。」 鈴仙「でっ、でも、血が…。」 輝夜「こんなの、妹紅との殺(や)り合いではよくある事よ。この程度で斃れていたら"姫"と言うのは勤まらないわ。」 鈴仙(絶対なれるわけないだろうけど…私じゃ絶対勤まらないだろうな。)
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2011-02-12 17:32
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