【PFⅤ】夜も眠れぬ
肉体を獣の姿と化し、あらん限りの力を尽くして闇を駆ける。やがてザイランス帝国領の北にある銀海に着く。あたりはすでに一面の火の海。カラタチは、船であっただろうと思われる焼け爛れた残骸にそっと飛び乗った。「―――ここには、いない。」ヒサギがいる気配はなかった。「どこまで行ったのでしょう、あの馬鹿は」燃え盛る業火を見つめながら、かつて両親や同胞たちが戦争で命を落としていった事を思い出した。これ以上失うものがあってはならないのだ。絶対に探し出さねばならない、と自分に誓った。 ■カラタチ【illust/16349804】 ■企画元様【illust/16194969】
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2011-02-22 03:33
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