大好きなおばあちゃんへ、あなたの優秀な孫より。

「お元気ですか?お変わりありませんか?  あれから体調も魔力も順調に快復してきているとの報せを聞き、私は今、心の底からほっとしています。私の方はといえば、先日新しい魔法薬の調合に成功し一歩また一人前へ近付きました。修業の日々はとにかく全てが刺激的で、私の小さな頭の中を目まぐるしく過ぎて行きます。  あっという間に成長しておばあちゃんのような偉大な魔女になってみせるので、どうか楽しみに待って居て下さいね。今度は私が、おばあちゃんを守れるように。愛を込めて」 (追伸。  ご要望にお応えして、次に帰る時はあの変態も連れて行きます。  私はあまり気が進まないのだけれど──おばあちゃんが言うなら仕方無いもの──もし嫌な顔をされても首に縄を付けて連れて行くから安心して。  用意する紅茶は安物で良いと思うわ。あの人にお茶の味は分からないでしょうから。)
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2011-03-06 00:41

 鳥子


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