【Pグレ】私がひとつを願うほど【蒼髭卿アフター】

を失うのは想像だにしなかったようです。自分以外の何かが、取り返しのつかないことになるなど。自己犠牲もまた、誰かの涙になるのかもしれません。

おっしゃる通り自己嫌悪しても失ったものは戻らない。戻ることはできず、進むことしかできない。同じベクトルか、はたまた失わないために違うベクトルか。自分を憎み、悩むというのはそのターニングポイントに立つことなのだと思います。彼女も望みに対する覚悟はしていたのですが、まさか大事な人が腕

雑食様＞「…うん。ありがとう。許してくれて、愛してくれて、ありがとう。わたしも、たぶんきっと、愛しているんだと思う。ノル…ノートルデントさん、どうか、やさしさのために無茶をしないで、何かを失わないで」

つづき＞笑ってと望めば、泣きながらでも笑うでしょう。彼女がおそらく今呪い憎み許さないのは、何よりも自分自身であろうと思います。自分の望みで誰かの何かを失うという犠牲など、彼女は味わったことがなかったものですから。やさしさって難しい。

餅蕨様＞「私がなぜ、あなたを恨むの？許さないの？憎むの？わがままを言ったのは私。恨まれて呪われて許されざるべきなのは私。私のために腕を失ってくれたひとを恨んだり呪ったりしないよーー…痛かったよね？ごめんね、ありがとう、ごめんね…ごめんなさい…」