ある日謎の生物が俺の部屋に住み着いた件について【その2】
5月13日(金)その2 本日二回目の日記である。朝、布団の横にいた謎の生き物は白い飯をたらふく食べてから、俺に 「ボクはお家がないので、ここに住まわせてくださいムゥ」 と言い出した。心の底からお断りしたのだが、なんとこの生き物、今度は記憶喪失なのだと言って来た。 「気がついたらこの近所の道端で眠っていたんだムゥ。アスファルトの地面じゃ痛いから何処かにいい場所が無いかと探してたら、窓を網戸のままで眠ってる部屋があっって・・・だからこの部屋に入ったムゥ。ここのお布団は大変寝心地が良かったムゥ。何処から来たのか解らない記憶喪失の見た目は超可愛いこのボクを放り出すなんて可哀想と思わないのかムゥ?」 貴様、俺が寝てる横で一緒に寝ていたのか。それ以前にこんな見たことも無い人語を喋る奇妙な生物に炊きたての飯まで与えてやったのに感謝の言葉もないままそんな事を言うのか。 実に腹立たしい。 ・・・そうして俺は、この生き物を、ムゥムゥと鳴くから「ムゥ」と名付け、我が家でこっそりと飼うことにさr・・・飼う事にした。今までまめに書いてきたこの日記は、この日を境に『謎の生物ムゥの観察記録』となったのだった。
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2011-05-13 18:49
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