人を捨て　のぞんだ道

「ただ、死ぬ事だけが怖かった。だから何でも利用した。己の為に人を捨て、魔法使いになって永い命が欲しかった。」　　『裏切られた事が許せなかった。だから力を求めた。己の為に人を捨て、橋姫になって復讐する事が生きがいだった。』　　「でも、世の中は不憫で、不平等で。だから護りたいと思った。下賤な欲望で得た力であっても、それで何かを護れるなら。」　　『けれど、復讐が次第に快楽になってきて、止められなくなって。心が堕ちていくのが分かるのに、自分が正しいと信じ込もうとした。』　　「私は封印される事を受け入れた。これは私の罰だから」　　『私は地底に封印された。これは私の罪だから。』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「私は貴女を救いたい。」　　『私は救いを求めていない。』　　「優しい貴女が自分自身を傷つけるところを見たくない。」　　『私の下賤な心で優しいお前を傷つけたくない。』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「私が望んだ道だから」『私が臨んだ道だから』「私は貴女と生きていく」『私は独りで生きて行く』