「母の居ない母の部屋」。(作画時間23:45~23:51)
●「母の居ない母の部屋」に1人たたずむ。
・母の遺品整理をした。母は物持ちが良かった。(悪く言えば捨てられない性分だった。)
だから、物で溢れてる。でも、私には訳の分らない小物にも、
とっくに使い終わった古い電車の切符にも。母の命が宿っていると思った。
母の人生が詰まっていると思った。・・・半分も捨てられなかった。
・母の遺品に目をやる。外からは人の声が聞こえる。人生を想う。日が暮れてゆく。
・母が死んだ日。だったか。初めて知ったんだ。やっと。
一体、誰が一番大切なのかを。一体、誰が一番大切「だったのか」を。
・63歳だった。まだまだこれから。ここから。
これからきっと楽しい老後が待っている。これからきっと素敵な人生が待っている。
今まで苦労した分、今まで頑張ってきた分。今まで家族の為に全てを捧げてきた分。
一番、一番、幸せになるべきだった人。
●人間ドッグに誘ったけど。行かなかった。いや、行けなかったんだ。
行く金すら無かった。
知らなかった。家族誰も知らなかった。分らない様に。誰にも知られない様に。
見えないように。ギリギリ家計をやりくりしていた。すべては母が死んでから知った事。
父は退職後も働いていた頃の生活を変えようとはしなかった。
それでやっていけるか?常識的に考えて。自分はアホだ。
そんな事に微塵も気付いてやれなかった。母さんを守ってやれなかった。
●私のただ唯一の理解者、
私が精神障がいになった時も「人生そんな時も有るよ。ゆっくり治せば良いよ。」
と言ってくれた世界でただ1人の人。許し、守り、支えてくれた愛すべき人。
私の守護者。私の神様であり仏様であった人。
恩返しがしたかった。
大切に幸せに老後を送らせてあげたかった。旅行に連れて行ってやりたかった。
美味しい物を一杯食べさせてやりたかった。好きな事を好きなだけやらせてあげたかった。
車椅子に乗るくらいにまで年を取ったって、
きっと自分がどこまでも、どこまでも押して行ってやって
花見にでもどこにでも連れて行ってやりたかった。
死ぬ瞬間までも「愛してる」って、「産んでくれて、育ててくれて、
守ってくれて愛してくれてありがとう」って言ってやりたかった。
・・・何もしてやれなかった。恩を与えるだけ与えて。まるで天使のように逝ってしまった。
●「母の部屋、かべ寄りかかり、ぼう然と、片付けとまる、夏の夕暮れ」
・母の遺品整理をした。母は物持ちが良かった。(悪く言えば捨てられない性分だった。)
だから、物で溢れてる。でも、私には訳の分らない小物にも、
とっくに使い終わった古い電車の切符にも。母の命が宿っていると思った。
母の人生が詰まっていると思った。・・・半分も捨てられなかった。
・母の遺品に目をやる。外からは人の声が聞こえる。人生を想う。日が暮れてゆく。
・母が死んだ日。だったか。初めて知ったんだ。やっと。
一体、誰が一番大切なのかを。一体、誰が一番大切「だったのか」を。
・63歳だった。まだまだこれから。ここから。
これからきっと楽しい老後が待っている。これからきっと素敵な人生が待っている。
今まで苦労した分、今まで頑張ってきた分。今まで家族の為に全てを捧げてきた分。
一番、一番、幸せになるべきだった人。
●人間ドッグに誘ったけど。行かなかった。いや、行けなかったんだ。
行く金すら無かった。
知らなかった。家族誰も知らなかった。分らない様に。誰にも知られない様に。
見えないように。ギリギリ家計をやりくりしていた。すべては母が死んでから知った事。
父は退職後も働いていた頃の生活を変えようとはしなかった。
それでやっていけるか?常識的に考えて。自分はアホだ。
そんな事に微塵も気付いてやれなかった。母さんを守ってやれなかった。
●私のただ唯一の理解者、
私が精神障がいになった時も「人生そんな時も有るよ。ゆっくり治せば良いよ。」
と言ってくれた世界でただ1人の人。許し、守り、支えてくれた愛すべき人。
私の守護者。私の神様であり仏様であった人。
恩返しがしたかった。
大切に幸せに老後を送らせてあげたかった。旅行に連れて行ってやりたかった。
美味しい物を一杯食べさせてやりたかった。好きな事を好きなだけやらせてあげたかった。
車椅子に乗るくらいにまで年を取ったって、
きっと自分がどこまでも、どこまでも押して行ってやって
花見にでもどこにでも連れて行ってやりたかった。
死ぬ瞬間までも「愛してる」って、「産んでくれて、育ててくれて、
守ってくれて愛してくれてありがとう」って言ってやりたかった。
・・・何もしてやれなかった。恩を与えるだけ与えて。まるで天使のように逝ってしまった。
●「母の部屋、かべ寄りかかり、ぼう然と、片付けとまる、夏の夕暮れ」
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2011-08-01 00:03
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