無題

先刻降った雨の破片が日光を浴びて、木の葉の上に煌いた。寒々しい風の音は響くけれど雲が綺麗に晴れて、初冬の優しい日差しは暖かい。「虹、」 ふと窓の外に目を向けた彼女が、七色の光を発見する。目を向ければ何とも鮮やかな色に光るそれは、窓の中央に映る森から空へと一直線に続いていた。あぁ、綺麗だね、そう口に出すのが精一杯だった。その虹があまりにも美しくて、哀しくて。…だって、これは まるで。
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2011-08-28 16:55

 你雪華・イラリク消化中


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