2011-1212(日記)

自分が建てて崩れかけるもう一方の、一体どこなのかわからない場所から飛来したデブリの塊の、徐々に歯車らしき噛み合わせの音を思わせ、とてつもなく大きなものがすすり泣くようにも聞こえる細かい振動と、低い轟音をこの世を覆い尽くすように響かせながら、追って、迫って来るものをまた追いかけている。生み出されてもすぐに崩壊してしまう小さな帝国と、追われ続けながら追いかけ続けなくてはいけない神話のような焦燥を、指先に灯るものが皮膚を焦がす前に、擦ったマッチの小さな炎が揺らめく向こうに見る流星群が窓の外を空を焼く。
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2011-12-12 03:33

 紫千恵子


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