高崎先生のお宝発掘探検隊！

ある日の放課後、高崎先生は校長先生に頼まれて
不要の古くなった書類を処分するため、校長室からシュレッダーの置いてある職員室に運んでいた。
シュレッダーの置いてある作業机に書類の山を置くと…

「ん？」

手に持っていた書類の山の隙間から１枚の小さな紙が落ちてしまったので
彼はそれを手にとってスイッチの入っているシュレッダーの口に入れようとした。
…が…
その紙をちらりと見た瞬間、彼の手はピタリと止まる！

（…こ、これは？　写真！？）

見たところ昔の体育祭で撮影された女子生徒のようであった。

（ほぉ…ここも昔、女子生徒はブルマだったんだ…）

しかし、その写っている女子生徒の顔を見ると
一目で誰か瞬時に察知し心の中で驚きの声を上げる…

（さ、桜井先生！？）

まさかの桜井先生に驚きつつも、高崎先生は冷静に対応しようとする。

（お、落ち着け！高崎学！確かに桜井先生はこの学校のＯＧ…
　こ、これは…他人のそら似…
　だが、今の桜井先生を見ているようだ…）

…が、しかし…

【１－Ｑ　桜井】

…と記してあるゼッケンが彼の目に入る。

（い、いや…桜井はそんなに珍しい苗字じゃない！
　多分別の桜井さんだ！）

そう自分に言い聞かせて裏を見ると…

【２００●年度体育祭　桜井泉　初めて徒競走で上位に入った記念♪】

桜井先生の筆跡でそう書かれている字が目に飛び込んでくる…

（ほ…
　ほいきた～～～～～～～っ！！
　桜井先生のブルマ姿～～～～っ！）

瞬時にして職員室一面の床にタケノコが生えてきた！
その写真が正真正銘、桜井先生の時定高校時代のものと確信するや否や
最早彼を止められる者は誰も居なかった…

「桜井先生のブルマ姿よしっ！！」

（ちがうちがう…
　よしとか言って俺はアホか！？）

（い、いやいや…紺色のブルマに、紺の丸首と袖先の白地シャツ…
　更には白いはちまき、白いソックスに白い運動靴…
　シンプルで飾らない清楚で健康美な女子高生、桜井泉さん…
　くぅ～っ！ブルマ姿の桜井先生と一緒に二人三脚してぇ～っ！）
　
　「イナフッ！！」

（以前ここの卒業アルバムを見せて貰ったが
　この時代はブルマは強制でなかったはず…
　それなのに敢えてブルマを選択する殊勝な女子高生、桜井泉さん…）

　「イナフッ！！」

（そして、高校では殆ど皆無のシャツＩＮ…
　小柄さも手伝って、まるで女子小学生のようだ…
　きっと校則や先生の指示に素直に従っていたんだろう…）

「素直で可愛いシャツＩＮブルマ姿の桜井先生グッドイナフッ！！
　イナフッって…バカッ！！」

高崎先生は荒れまくった呼吸を整えると
最善の対策を瞬時にして立てる。

（これは校長先生が俺に捨てていいと頼んでいたものに入っていた…
　すなわち所有権を放棄したもの…
　従って…）

彼は素早くその写真をジャケットの懐に入れると、
他に桜井先生の時定時代の写真が紛れてないか細心の注意を払いながら
不要書類をシュレッダーに入れていった。
【終】