ぎゅわん坂

現在の埼玉県日高市でいう。「むかし、ここはうっそうと樹木がしげり、七曲りの急坂だったそうです。高萩弥勒寺の僧行安という人が、後醍醐天皇の討幕運動に参加して準備中に、その謀が洩れてしまい、この山で討死したんだそうです。それからというもの、この山道には行安の亡霊が出て、道行く人々をさんざんに恐れさせたそうです。そのため、村人は集まって塚を立て行安の霊を祭り、この山を行安山と名付けたんだそうです。とにかくつい最近まで、子どもが駄々をこねるとぎゅわんへ連れていくぞと言っておどすと、ふっと泣きやんだそうです」(高萩読書会編『日高の民話と民俗』) 今年も9月のコミティア頒布を目指し『埼玉妖怪図鑑参』の作業中です。技術不足で思うような絵が描けなくてじわじわともどかしいです。
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2012-07-08 22:29

 石丸まく人


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