※解ってほしくなんかない
※捏造※微腐※ 誰にもわかりっこない。本来届くはずのない騒音が、聞こえてしまう怖さなんて。誰の耳にも入らないからと呟かれた憎悪の念が、耳に入ってしまう恐ろしさなんて。オーディンはそれを「必要」だと言った。裏切られることを恐れたボクに、仲間を作れと言った。息子のように可愛がってくれた。オーディンの目には嘘がなかった。ボクはボク自身が恐ろしかったのに、オーディンの周りは誰も、ボクに対して畏怖の感情なんて持とうともしなかった。初めて大切なものができた。今はそれを誇りだと思えるくらいになった。けれども後遺症が残っていた。体の奥から染み出すどす黒い何かで、呼吸すらままならなくなってしまうのだ。ガタガタと震える身体を無理やり抱いて、暗闇の中に一人うずくまる。今日はとことんツイていない。こんな時に、彼の気配がするなんて。一歩、一歩と縮まる距離が憎かった。声も出せずに、帰ってくれとただ願った。足音は無情にも真後ろで止まる。この至近距離になっても彼はまだ、何も言わない。近づいてくる気配に、やめてくれ――と唇を噛むのと同時、感じたのは熱さだった。いつもは黙れと言っても黙らないロキの腕が、信じられないくらいの愛情を持ってボクの体を包みこんでいる。それは悔しくて、かっこ悪くて、なのに泣きたいほどに心地の良い熱さだった。何も言えない間に震えは止まり、気付けば暗闇だった視界は見慣れた森に変貌している。彼にだけは、解ってほしくない、絶対に、分かち合いたくないはずのものだったのに。暗がりだったボクの世界に色をつけたのは――紛れもなく、ボクの大嫌いなロキだったのだ。 ……っていう小話を表現するにはなんと残念な画力なのか(T_T)/~~~この二柱はどこまでが絆でどこからがほもかわかりません。教えて先生!・‥…━━━☆大変遅くなりましたが、評価にブクマありがとうございます!ヘイムダルちゃん泣かせたい病なんですアハウフ←
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2012-11-12 14:15
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